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子供の食事に半数の親が悩んでる?食欲がない原因と対処法

子供に食欲がないと、「病気かな?」「栄養不足で1日保たないのでは?」と心配事がたくさんありますよね。

食欲のない原因はさまざまで、好き嫌いや少食、体調不良などがあげられます。

親としては、あまりに食が細いと心配するだけでなく、将来への不安も感じるのではないでしょうか。

この記事では、子供の食欲がない原因や対処法を紹介します!

周囲に比べて食べる量が少ないと心配している方は、ぜひ参考にしてください。

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親の半数が悩んでいる子供の食事への心配

厚生労働省では10年に1度、「幼児健康度調査(幼児の健康度に関する研究)」を行っています。

平成22年度の調査によると、子供の食事の心配について約半数の親が「とくにない」と答える一方、残り半分は「心配な事がある」と答えています。

1歳〜6歳までの子供を持つ親へのアンケート結果の表をご覧ください。

Q:食事について心配なことはありますか?

子供の年齢1歳1.6歳2歳3歳4歳5・6歳合計(複数回答あり)
とくにない53.0%(958人)50.1%(975人)48.6%(571人)46.2%(471人)47.7%(536人)56.2%(941人)50.9%(4,452人)
少食である13.0%(234人)14.6%(284人)18.0%(212人)18.1%(185人)19.2%(216人)15.6%(261人)15.6%(1,392人)
好き嫌いが多い8.3%(149人)12.9%(252人)16.0%(188人)20.7%(211人)24.3%(273人)20.5%(343人)16.2%(1,416人)
落ち着いて食べない32.6%(589人)30.1%(604人)30.7%(361人)28.5%(291人)21.1%(237人)14.1%(237人)26.5%(2,319人)
その他3.9%(71人)5.9%(115人)3.6%(42人)4.0%(41人)3.8%(43人)3.8%(64人)4.3%(376人)
無記入・不明0.8%(15人)0.6%(12人)0.4%(5人)0.8%(8人)0.8%(8人)0.8%(14人)0.7%(63人)
合計111.6%(2,016人)115.1%(2,242人)117.3%(1,379人)118.3%(1,207人)116.9%(1,314人)111.0%(1,860人)114.5%(10,018人)
総数100.0%(1,806人)100.0%(1,948人)100.0%(1,176人)100.0%(1,020人)100.0%(1,124人)100.0%(1,675人)100.0%(8,749人)

このように、食事に関しての心配は少なくありません。

食事の量に関してのアンケートも合わせて見てみましょう。

Q:食事の量はどうですか?

子供の年齢1歳1.6歳2歳3歳4歳5・6歳合計
少食(食欲がない)17.7%(319人)19.6%(382人)22.9%(269人)24.0%(245人)25.4%(286人)19.4%(325人)20.9%(1,826人)
普通71.2%(1,286人)72.5%(1,412人)72.0%(847人)71.8%(732人)70.2%(789人)72.8%(1,220人)71.8%(6,286人)
大食(食べすぎる)10.0%(180人)7.0%(137人)4.8%(56人)3.4%(35人)3.6%(41人)6.9%(115人)6.4%(564人)
不明1.2%(21人)0.9%(17人)0.3%(4人)0.8%(8人)0.7%(8人)0.9%(15人)0.8%(73人)
合計100.0%(1,806人)100.0%(1,948人)100.0%(1,176人)100.0%(1,020人)100.0%(1,124人)100.0%(1,675人)100.0%(8,749人)

どの年齢でも、約70%が「ふつう」と回答していますが、約20%の親が「少食(食欲がない)」と答えています。

食事の量の項目は前回の平成12年では入っておらず、平成22年度に追加されました。

少食を心配し、子供にもっと食べて欲しいと思う親が増えているからだと考えられます。

子供の食欲がない原因にはどんなものがある?

子供に食欲がないのは、体調不良を含めいろいろあります。

親にとっては何かと心配ですよね。

代表的な原因を紹介しますので、当てはまるかどうか参考にしてみてください。

好き嫌いが多い

好き嫌いは個人差が大きく、大人でも嫌いなものが多い人がいますよね。

嫌いになる理由として、

・食材自体が嫌い

・食材は大丈夫だが料理が嫌い

・食感が嫌い

などがあります。

また子供は味覚に敏感で、「苦味」「酸味」「甘味」「塩味」「旨味」の中でも、子供は特に苦味と酸味が苦手です。

理由は、

  • 苦味は毒を含んでいる危険な食べ物
  • 酸味は腐敗した危険な食べ物

と認識する本能があるためです。

この味覚は成長によって変化するので、大きくなると「苦味」や「酸味」が好きになることがあります。

一方、成長してから好き嫌いがはっきりすることもあります。

味覚による好き嫌いを説明しましたが、他にも

  • 食感
  • 見た目
  • トラウマ(食べた後に気持ち悪くなったなど)
  • 食べるのが面倒(種や骨を取る手間など)

などの理由も好き嫌いの原因です。

もともと食が細い

子供によっては、もともと食が細く、少ない量でも十分お腹いっぱいになる子がいます。

こういった場合、子供が十分な量と親の食べて欲しい量にズレがあるため、親が「少食だ」と感じてしまいます。

たくさん食べる子もいれば、少ない食事で効率よく栄養を吸収できる子もいるので、食の細さや少食は個性と言えるでしょう。

身長と体重をチェックして問題なければ、少食でも十分栄養が摂れています。

成長のチェックは成長曲線の記入がわかりやすいので、ぜひ取り入れてみましょう。

次の画像が成長曲線なので、参考にしてみてください。

曲線のは、表の「-2SD」以上なら身長が低すぎるわけではありません。

逆に-2SD以下が続く場合、病気が隠れている場合があるので、まずはかかりつけの小児科で相談することがおすすめです。

成長曲線はこちらのサイトからダウンロード可能です。

風邪などの体調不良

突然いつもより食欲がなくなるのは、風邪や腹痛などの体調不良かもしれません。

体調が悪いと食欲が落ちるのは、大人も子供も同じです。

体調不良のときは無理して食べさせず、食べられるものをあげたり、いつもより水分補給を意識したりしましょう。

熱では喉が乾きやすいですし、下痢を伴う腹痛の場合、水分がいつも以上に体から出てしまいます。

熱などの症状がなくても、食欲の低下は病気のサインかもしれないので、体調への注意が必要です。

ストレス

食欲がないのはストレスサインの可能性があります。

大人でもストレスを感じると胃が痛くなることがあり、食欲がなくなりますよね。

子供がストレスを感じやすい原因は

  • 初めて行く場所(保育園や小学校に行き始める)
  • 親に怒られる
  • 小学校で始まった勉強についていけない

などがあります。

子供はストレスの発散方法がまだわからないことが多いので、ため込んでしまいがちです。

ストレスのサインには、食欲がなくなるケースの他に

  • 便秘・下痢・発熱などの体調不良になる
  • 突然怒ったり泣いたり精神的に不安定になる
  • 口数が減ったり甘えたりいつもと違う行動をする

などもあります。

生活リズムが崩れている

子供によく見られるのが

  • おやつの量が多く時間が長い
  • 遊びながら食べてしまうダラダラ食べ

などの生活リズムの乱れです。

集中力が続きにくく、気が散りやすいのが原因の一つです。

食欲がない子供への対処法は?

親としては、「できればもっと食べて欲しいな」と思ってしまいますよね。

ここでは、食が細かったり好き嫌いが多かったりする、食欲があまりない子への対処法を紹介します。

食事の開始時間と1回の食事の時間を決める

食事の時間は決めておくことがおすすめです。

ダラダラ長い時間をかけて食べると、子供は空腹を感じにくく虫歯にもなりやすい傾向にあります。

特に小さな子供は集中力がもたないので、食べては遊び、食べては遊びとなりがちです。

朝昼晩の食事とおやつの時間、1回の食事にかかる時間は大まかに決めておきましょう。

それ以外は食べないようにしすれば、空腹を感じやすくなります。

おやつをあげすぎると食事が入らなくなるので、おやつの量には注意してあげてください。

食べたくないなら無理に食べさせようとしない

嫌いな食材でも栄養があるものは、できるだけ食べて欲しいと思いますよね。

しかし無理に食べさせようとすると、食事自体にネガティブなイメージを持ってしまうかもしれません。

食事の時間が嫌いになると、今まで食べてくれていたものも食べなくなってしまう可能性があります。

嫌いなものは一旦置き、同じ栄養素が取れる他の食材に代えてみましょう。

例えばお肉が硬くて苦手な場合、タンパク質や鉄分が豊富な豆腐や高野豆腐で代用することが可能です。

味付けを工夫する

子供は「苦味」と「酸味」が苦手で、逆に「甘味」「塩味」「旨味」は好んで食べる傾向があります。

苦いものと酸っぱいものは避け、甘さや旨味を意識した味付けにすると、子供は食べやすくなります。

一方注意が必要なのが、濃すぎる味付けです。

濃い味はわかりやすいので好きな子供が多いですが、味覚が育ちにくくなったり早くに生活習慣病になったりするリスクがあります。

味付けは薄味で塩分控えめにして、子供を病気から守ってあげましょう。

食材を工夫する

嫌いなものでも、形が見えなければ食べてくれることがあります。

細かく刻んでハンバーグに入れたりすり下ろしてスープに入れたり、できるだけ形でわからないようにして、好きなメニューに入れるのがおすすめです。

また硬すぎるせんべいや、肉など簡単に噛みきれないものは、アゴが未発達の子供にとって食べにくい食べ物です。

成長と共にアゴも発達しますが、それまで硬いものは避けて、例えば肉なら薄切りやひき肉にしましょう。

気が散るものは視界に入れない

食事の時間なのに、遊んでいたおもちゃが出しっぱなしになっていたり、つい好きなテレビをつけていたり、よくありますよね。

でも気が散るものが側にあると気持ちがそちらに行ってしまい、食事が疎かになってしまいます。

おもちゃなどは視界に入らない場所に片付け、夢中で見てしまいがちなテレビは消しましょう。

野菜に触れたり料理したりさせてみる

最近子供の食育が注目されていて、「自分で育てた野菜」や「自分で作った料理」なら苦手なものでも食べる子供が増えています。

自分で作ったものは愛着が湧き、喜びや達成感から食べてくれるケースです。

野菜を育てるのは難しいかもしれませんが、料理なら取り入れやすいのではないでしょうか。

子供と一緒に料理すれば、楽しんで食べてくれるようになるかもしれないのでおすすめです。

体をたくさん動かす

体をたくさん動かすことで、エネルギーを消費し食欲にもつながります。

昼間に外で体を動かすと、生活のリズムが整い筋力も発達にもなります。

子供によっては激しい運動が苦手な場合があるかもしれませんが、軽い散歩でも十分なので、取り入れてみてください。

風邪などの体調不良なら食べやすいものにする

風邪やストレスなど体が辛いときは、なるべく食べやすくて消化にいいものがいいので、栄養価が高い卵粥がおすすめです。

もし何も食べられないなら無理せず、水分補給に十分気を配ってあげましょう。

高熱や下痢では水分が外に出るため、イオン飲料や果汁などで塩分も補給する必要があります。

食欲が出てきたら、ヨーグルトやゼリーなど喉越しの良いものから始めてみてください。

ストレスには見守りと生活リズムの見直し

子供のストレスには、友達とのトラブルや勉強などがあります。

もし本人が話したがらないようなら、無理に原因を追求しようとせず、見守るのがよいでしょう。

いつでも子供の味方であること、話はいつでも聞くことを伝えて、普段通りに接してあげてください。

またストレスが溜まるとついダラっとしてしまい、生活リズムが崩れやすくなります。

早寝早起きと3食の食事をしっかり摂るように心がけましょう。

まとめ

子供の食事に関しては、1歳〜6歳の子供を持つ親の半数近くが心配だと感じています。

特に少食や好き嫌いで悩む親が多く、「なんとかして食べて欲しい」と試行錯誤しているのではないでしょうか。

子供の食欲のなさには、生まれつきの特徴や精神的なものまでさまざまです。

無理やり食べさせたり、量を増やしたりはせず、原因を知りそれに合わせた対応策を取っていきましょう。

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