うちの子は身長が低すぎるから、将来身長にコンプレックスを持たないか心配…そんな風に考えてはいませんか?
確かに、世の中には背が高い方が有利な場面は数多くありますよね。
もしお子さんがまだ成長期前、もしくは成長期途中であれば身長を伸ばすことは十分に可能ですよ。
この記事では、身長コンプレックスについて、さらに身長を伸ばすために取り入れたい生活習慣などについて説明していきます。
身長が低いせいで子供に苦労させたくない、と考えている方の参考になれば幸いです。
高すぎる?低すぎる?身長コンプレックスとは
身長コンプレックスとは、身長が平均に比べて高い、もしくは低いため悩んでいる、劣等感を感じてしまう現象のことです。
一般的に、男性は身長が平均より低い人が、女性は身長が平均より高い人、もしくは周りの環境と比べて身長が違いすぎる人が陥りやすいと言われています。
男性が身長コンプレックスになりやすいのは何cmから?
成人男性の平均身長は約173cm、身長コンプレックスを感じている男性の多くは、身長が170cmに満たない、という方が多いようです。
男性が身長コンプレックスを感じるようになる要因として、以下の理由があります。
ポイント
- 恋愛対象になりにくい
- スポーツで不利
- 見た目のことをからかわれた
男性の場合は168~9cmと、170㎝に1,2cm満たないだけでもコンプレックスを感じている、という方もいるなど、実際の見た目よりも数字にこだわってしまうケースが多く見受けられました。
また、恋愛やスポーツなど、誰かと勝負や駆け引きをする際に不当に評価されがち、同じ土俵に立てないといった点で特に不満を強く感じるようです。
そして低身長の方とは逆に、大きすぎる身長がコンプレックスという方も少数ですがいらっしゃいます。
高身長をコンプレックスに思っている方は190cm以上の方に多く、
ポイント
- 大きすぎてどこにいても目立ってしまう
- いつも身体をかがめていないと頭をぶつけてしまう
- 着られる洋服がすくない
といった悩みがありました。
女性が身長コンプレックスになりやすいのは何cmから?
女性の場合は、170cm以上になると周りの女性と比べて明らかに身長が高すぎるので嫌だと感じるようです。
特に高身長の女性がコンプレックスを感じる要因として、以下の理由をあげています。
ポイント
- 近寄りがたい、怖い印象を持たれる
- 可愛いものや女性らしい服装が似合わない
- 身体が大きいというだけで頼りにされがち
性格や好みと見た目のギャップを理解されない、本当の自分を見てもらえないことを辛いと感じるようです。
また、身長が低すぎるせいでコンプレックスを感じている女性もいらっしゃいます。
150cm前後の身長の方は高身長の方とは逆に
ポイント
- 弱そうに見えるのか、痴漢やセクハラのターゲットにされやすい
- スーツやフォーマルなど大人の格好が似合わない
などに悩む声がありました。
実際の身長に関係なく身長コンプレックスになりやすい環境とは?
身長は平均範囲内だが、環境のせいで身長コンプレックスになる例もあります。
例えば、バスケットボールやバレーボールでプロを目指そうと思うなら、男性は身長が190cm以上なければレギュラーは厳しく、180cm代では小柄と言われてしまう世界です。
同じように、テニスやサッカーでも手足が長いほどプレーに有利に働くので、やはり身長が高い方が優遇されます。
逆に、子役の世界では平均より背が低い子供の方が有利と言われています。
実年齢の子が演じるよりも、背が低い小学生が幼稚園児を、背が低い中学生が小学生を演じる方がスムーズに仕事をこなせ、演技力や咄嗟の対応にも期待できるからです。
このように、一般的に見れば身長に問題がない場合でも、置かれている環境によってはコンプレックスを感じてしまう場合もあります。
身長コンプレックスを解消する方法は?
身長コンプレックスを解消する方法は、大きく分けて2つあります。
1つは、物理的に身長を伸ばす、もしくは縮める方法です。
身長は遺伝的な要因が強いので必ずしも成功するとは限りませんが、成長期が終わる前の段階であれば取り組んでみる価値は大いにあります。
もう1つは、身長を気にしないよう考え方や環境を切り替える方法です。
既に変えようのない身長について悩んでもしょうがないと割り切り、他の部分を変えていくことで身長コンプレックスを解消する、という手です。
成長期までなら効果が期待できる?身長を伸ばす方法について
一般的に、男子なら11歳頃から、女子は9歳頃から第二次成長と呼ばれる成長期が始まります。
個人差はありますが、初潮や精通、声変わりなどを迎える時期まで成長期は続くと言われており、この時期を過ぎてしまうと身長は伸びなくなってしまうんです。
子供の背を少しでも伸ばしたい!という方はぜひ成長期の間に身長を伸ばすための生活習慣を取り入れて貰いたいと思います。
身長が伸びる仕組みとは
成長期の子供の骨の先端には「骨端線」と呼ばれる軟骨層があり、この部分に新しい骨が作られ骨が縦に伸びると身長が伸びる、という仕組みになっています。
骨端線は成長期の子供にのみ存在し、成長期が終わりに近づくにつれて減少、成長期の終了とともに硬い骨へ変わってしまいます。
一度硬くなってしまった骨端線は再び柔らかくなることはありません。
骨端線が全て硬くなってしまうと長が伸びなくなり身長がそれ以上伸びなくなってしまいます。
つまり、骨端線が柔らかいうちに骨をより強く長く伸ばすための生活習慣を取り入れることが大切なんです。
身長を伸ばすために取り入れたい生活習慣
子供の身長をより伸ばすために改善していくべき生活習慣は
ポイント
- 食生活
- 運動
- 睡眠
の3つです。
取り入れたい生活習慣①食生活
普段の食生活の中で、より骨を強く大きくする栄養素を積極的に取る必要があります。
特に骨に良いとされる栄養素は以下の3つです。
ポイント
- タンパク質
- カルシウム
- ビタミンD
それぞれ、タンパク質は骨を作るための材料に、カルシウムは骨の密度を高めるために、そしてビタミンDはタンパク質とカルシウムの吸収率を上げるために使われます。
各栄養素はそれぞれ
ポイント
- タンパク質→肉、魚、大豆製品
- カルシウム→乳製品、魚の骨、大豆製品
- ビタミンD→レバー、チーズ、卵黄、魚の脂、キノコ類
などに多く含まれています。
特に魚には3つの栄養素が全て含まれているので積極的に食べたい食材です。
しらすやにぼしなどの小魚や、水煮缶を使用すれば手軽に骨まで食べられるので、食事のメインに使いつつ、チーズ、納豆、卵料理などを副菜に揃えていくと良いでしょう。
特にチーズやヨーグルトなどの乳製品はカルシウムが豊富なうえにタンパク質も肉や魚程ではありませんが含まれています。
普段のおやつに牛乳を一杯添えたり、飲むヨーグルトにするのもおすすめです。
また、ビタミンDは日光を15分ほど浴びれば体内で1日に必要な量が合成されます。
できるだけ毎日外に出るようにしましょう。
取り入れたい生活習慣②運動
骨は振動や刺激を受けることでより密度が上昇し、硬くなっていきます。
子供が外でジャンプしたり走ったりするのは、運動能力の面だけでなく骨を強くするためにも必要なんです。
密度が上昇し硬くなった骨の先端にまた新たな軟骨層が作られることで身長はどんどん伸びていきます。
特に骨に刺激を与える運動は、走る、ジャンプして着地する、ボールを蹴るなどです。
スポーツがまだ難しい、という小さな子供であれば、鬼ごっこや縄跳びでも大丈夫。
逆に、水泳やストレッチのような骨に振動が直接伝わりづらいスポーツは骨密度を上げるという面ではあまり向いていません。
取り入れたい生活習慣③睡眠
食生活や運動に気を付けても、実際に骨が造られるのは睡眠中です。
つまり、どんなに食べ物や運動に気を使っても、しっかり眠らなければ意味がありません。
骨や筋肉が実際に造られるために必要な成長ホルモンは、一日のうちで睡眠中、特に寝付いてから最初に眠りが深くなるノンレム睡眠中に最も分泌されます。
ノンレム睡眠は1回90分~120分しか続かないため、十分に成長ホルモンを分泌するにはある程度まとまった時間眠る必要があります。
小学生の理想の睡眠時間は9時間から10時間と言われています。
成長期のピークと言われている9歳~11歳の間は、できれば10時間は睡眠時間を確保したいところです。
身長が伸びるのを止めたい!成長を止める方法はある?
逆に、身長が高すぎてコンプレックス…という人のために、成長を止める方法も紹介していきます。
ただし、これらの方法は本来の身体の成長に逆らうことになるので、身体に予期せぬ負担がかかる場合があるので注意が必要です。
成長を止める方法①過度な筋トレ
骨と同じく筋肉も刺激を与えた後に休息することで成長していきます。
そのため、筋肉を過度に鍛え上げ睡眠中に骨よりも筋肉の修復・成長を優先させることで骨を伸ばさないことが可能です。
特に大きなバーベルを頭上高く持ち上げるウエイトリフティングは、重みで背骨の椎間板をつぶすため、身長が伸びにくくなる効果があると言われています。
成長を止める方法②細切れ睡眠
成長ホルモンはノンレム睡眠中に分泌されます。
ノンレム睡眠は眠りに入ってから約90分周期で訪れるので、1時間~1時間半の細切れ睡眠を繰り返すことでまとまった成長ホルモンが分泌されるのを防ぎ、身長が伸びないようにするのです。
身長なんて関係ない?考え方や環境を変えていく
環境や考え方を変えることで身長コンプレックスを解消した方も沢山います。
そもそも、
- 身長が高い選手に混じって活躍している低身長のスポーツ選手
- 低身長(高身長)でも、配偶者や恋人と幸せな生活を送っている人
というような、身長に関係なく成功している、幸せな人は大勢いらっしゃいます。
身長が低すぎる、高すぎる人が全員身長コンプレックスを感じているわけではありません。
それに、身長に限定せず他の身体の特徴に置き換えてみると、どうでしょうか。
人より胸が大きすぎる、太りやすい、痩せすぎている、体毛が濃い、目が小さい、手足が大きい、髪が薄い…コンプレックスを感じる点は人それぞれですよね。
中には「え?そんなこと?全然気にしたことなかった!」と思うようなコンプレックスもあるかもしれませんね。
誰でも、自分の体のどこかにコンプレックスを持っています。
ですが、コンプレックスを気にして人付き合いを避け卑屈になるか、自分の個性と認め仕事や趣味に打ち込んだり友人や家族と楽しく過ごしたりするか、選ぶのは自分自身です。
子供には、「あなたは素晴らしい面を沢山持っている」と自己肯定感を高められるような声掛けをし、いつか身長が原因で傷つくことがあっても立ち直れるような精神を養ってあげたいですね。
また、少し極端な方法ですが、思い切って環境を変えるという方法もあります。
例えば、
- 低身長がコンプレックスなら背が高い人とはなるべく付き合わない
- 高身長がコンプレックスなら平均身長が高い国へ移住する
- スポーツなら競技を変えてみる
などです。
簡単な方法ではありませんが、身長が伸びるのを待つよりもコンプレックスの解消に素早い効果があるでしょう。
まとめ
身長コンプレックスとは、身長が平均に比べて高い、もしくは低いため劣等感を感じてしまう現象のことです。
一般的に、男性は身長が平均より低い人が、女性は身長が平均より高い人がなりやすく、男性は他の人と平等に扱われないことが、女性はありのままの自分を受け入れてもらえないことに悩む傾向にあります。
もしまだ成長期の途中であれば、タンパク質やカルシウムを豊富に含む食材を摂取する、夜はある程度まとまった時間寝るなど、身長が伸びやすい生活習慣を取り入れることで身長が伸びる可能性があります。
既に成長期が終わっている場合は、身体にコンプレックスを抱えているのは自分だけではない、あなたの価値は身長だけで決まるわけではない、と教えてあげて下さいね。