「どうして私だけ、こんなにつらいの…?」
「他の人はどんな苦労をしているのだろう」
「発達障害の我が子に、これからどう接していけばいいの?」
と、戸惑ったり、つらい思いをしてはいませんか。
もし自分と同じように発達障害の子供を持つ人が、どのような経験をし、乗り越えているのかを知ることができれば、心が少し軽くなるかもしれません。
そんな方にまずおすすめしたいことは、子供の発達障害についてつづったブログに出会うことです。
自分と同じような体験をされている方のブログを読み、「自分だけではない」と思えるだけで、勇気づけられることもあるでしょう。
そこでこの記事では、子供の発達障害にまつわる苦労や成長などを記録したブログを紹介します。
以下のような、さまざまな種類の発達障害を持つお子さんのブログをピックアップしました。
ポイント
ブログの筆者が試行錯誤しながら得た、育児・学習・療育方法も記録されているので、発達障害のお子さんへの接し方のヒントになるかもしれませんよ。
子供の「自閉症スペクトラム」をつづったブログを紹介
自閉症スペクトラムとは、対人関係のつまづきや、強いこだわりがみられることなどが特徴の発達障害です。
以前は症状別に自閉症・アスペルガー症候群・広汎性発達障害などと、別々の障害として分類されてきました。
しかしそれぞれの障害に似た特徴があることから、障害をあえて区別せず、自閉症スペクトラムと総称することが多くなってきているそうです。
ここでは、自閉症スペクトラムの子供についてつづった育児ブログを2つ紹介します。
自閉症スペクトラムの子供の特徴や、良い面の伸ばし方などについて記録されているので、新たな発見があるかもしれまんよ!
最悪!転じてHappy〜自閉症スペクトラム姉妹の毎日〜
ブログのリンク:https://ameblo.jp/mammy-boco/
自閉症スペクトラムの11歳と9歳の女の子、発達障害グレーゾーン(診断は付かないが似た症状がみられる)の6歳の男の子を育てるママのブログです。
次女が3歳のころから、現在もブログは更新され続けています。
次女は癇癪をよく起こすそうで、「なんだか育てにくいな」と感じながらも、3歳児健診まで自閉症スペクトラムであることにはまったく気づかなかったそうです。
子供の自閉症スペクトラムがわかってから、さらにパパとママも発達障害であることが判明。
家族全員発達障害を抱えて悩みながらも、可愛らしいイラストで面白おかしく家族の様子を伝えています。
子育て以外にも、「自閉症スペクトラムとはどんな症状なのか」「療育の内容」までわかりやすく説明。
自閉症スペクトラムの子を持つママやパパが、勉強しながら前に進める内容です。
読者のコメント欄には、以下のような共感や安心できたといった声が届いています。
「自分の娘の事かと思うくらい同じでした」
「接し方を読んで、なるほど~と思うことばかりです」
「いつも共感&勉強させていただいています」
「わかりやすかったので、実践してみようと思います」
「このブログは私の精神安定剤です」
このように、自分の子供と似ているところに共感した方や、子供の行動に対しての対処法がわかりやすくて勉強になるといった方のコメントが多いようです。
自閉症スペクトラムの子の言動にイライラし、ついカッとなってしまうことは日常茶飯事といいます。
しかしこのブログを読むことで少しでも落ち着きを取り戻し、「次はこんな風に接してみよう」と思えるかもしれませんよ。
Personal preference
ブログのリンク:https://dameusa.com/
ブログの筆者は、職場の先輩Yさんから自閉症の息子さん(J君)の子育てについて話を聞いていました。
そんなYさんの育児体験を聞くうちに、「ほかにも同じように悩んでいる方がいるのでは」「同じ思いをしている人を少しでも励ませたら」と思うようになり、Yさんの子育て奮闘記をブログに記録するようになったそうです。
ブログにはJ君の幼少期から、現在の社会人に至るまでの体験談が書かれています。
J君はこだわりが強いことが特徴のようで、納得のいかないものごとは、とことん納得できるまでやり通したそうです。
例えば幼少期のころは、パンの上にスライスチーズをのせるときに、少しでもチーズが欠けると嫌がって食べません。
そこでYさんはJ君がチーズを欠けさせずにパンにのせられるまで、何度も見守り、欠けたスライスチーズの山は100枚近くできたそうです。
ブログには、そんな自閉症特有のJ君の行動に対して、Yさんが一つ一つ丁寧に付き合ってこられた歴史や、勉強方法の工夫が記録されています。
小学生のときには、「周りの子ができるのに自分は何をやってもできない」と、いら立っていたこともありました。
しかし今では立派な社会人になり、初給料で家族に食事をごちそうするほどになったといいます。
そんなJ君とYさんの地道な努力が少しずつ実を結ぶ様子に、勇気づけられる内容のブログです。
子供の「注意欠如・多動性障害」をつづったブログを紹介
注意欠如・多動性障害とは、生まれつきの脳の障害が原因とされる発達障害の一つで、以下のような症状が特徴です。
ここでは、注意欠如・多動性障害のお子さんが、場面に応じて感情や行動をコントロールすることの難しさに悩み奮闘する様子が描かれた、2つのブログを紹介します。
不登校になりそうになりながらも、さまざまなことにチャレンジし自信を付けていく様子を見ると、少しだけ勇気が湧いてくるかもしれません。
暴れん坊だいちゃん 発達障害ってなぁに?
ブログのリンク:https://south.muragon.com/
注意欠如・多動性障害の小学4年生の息子さん(大ちゃん)との生活を描いた、育児ブログです。
料理のお皿やコップを割ってしまったり、暴言を吐いて暴れてしまったりなど、衝動を抑えられない息子さんとのリアルな生活を書きつづっています。
といった大ちゃんの特徴に、ブログの筆者は悩みながら過ごしてきました。
ある日、知り合いのママに「気分悪くしたらごめん。でもね、大ちゃんの行動見てるとなんだか気になるんだ。悩んでるなら一度、発達障害支援センターに相談に行ってみたら?」と言われたそうです。
それをキッカケに発達障害支援センターへ相談の電話をし、その後の面談と児童精神科の受診で、発達障害であることがわかったといいます。
現在は投薬治療をしているそうですが、薬を飲むのを拒んでしまったり、不登校になってしまったりと、悩みは尽きないようです。
お子さんの衝動的な言動に戸惑い、悩みながらも、お子さんの優しい面や成長を発見して前向きになる様子も描かれているため、応援したくなる内容です。
実際、コメント欄にも多くの方からの応援メッセージが届いており、同じように注意欠如・多動性障害のお子さんを持つ方からのアドバイスも参考になります。
うちの日常。~ADHD児育ててます~
ブログのリンク:https://ameblo.jp/ayuminnvv/
注意欠如・多動性障害の小学5年生の息子さん(ちゅう君)、長女、次男の3人を育てるママのブログです。
注意欠如・多動性障害は暴れてしまうイメージを持つ方もいるかもしれませんが、ちゅう君は、のんびり屋で穏やか性格。
記憶力が弱かったり、感情のコントロールが難しく、学校行事がある度に不安定になるそうです。
例えば、ちゅう君の場合は以下のような行動が特徴なのだそうです。
頑張り屋さんのちゅう君は、そんな自分の特徴と戦いながら、成長を見せてくれます。
周りと比べてリコーダーがうまく吹けていないと感じ、「学校に行きたくない」と休んだ時期もあったそうです。
それでも家で納得いくまで何度もリコーダーの練習をし、音楽の発表会当日はみごと成功!
達成感に満ち溢れた姿を見せてくれたそうです。
ちゅう君が難しいことに挑戦し、達成して自信を持っていく姿に、ブログの筆者も励まされていく様子も描かれています。
そんな姿に胸が熱くなり、心に希望を与えてくれるブログです。
子供の「学習障害」をつづったブログを紹介
学習障害とは、知的発達に遅れは見られないものの、聞く・話す・読む・書く・計算・推論能力のいづれかに、つまづきが見られる発達障害です。
ここで紹介するブログに登場するお子さんたちは、主に読み書きにつまづきが見られる学習障害を持っています。
学校の授業についていけないことに悩んだり、学習障害という診断が付くことに戸惑うママたちの様子が描かれています。
しかしさまざまなキッカケや経験を通して、考え方が変わり、新しい道が開けていくのです。
そんな様子から、一つの考え方にとらわれないことの大切さを教えてくれます。
失敗だらけの発達障害KIDS子育てブログ~
ブログのリンク:https://ameblo.jp/pdd-ld/
学習障害の息子さん(チュン君)を育てるママの、子育てブログです。
チュン君が小学5年生の2009年から2020年の現在までの11年間、ブログを更新し続けています。
チュン君は小学5年生の時点で、以下のような識字能力だったそうです。
そんなチュン君は、小学5年生から小学校の通学と平行して、「ギフテッド」というフリースクールに2年間通っていました。
ギフテッドとは、発達障害について学んだ外国人の先生が、英語で授業を行うフリースクールだそうです。
フリースクールに通い始める前のチュン君は、読み書きできない自分に自信が持てず、授業もつまらなそうに聞いていました。
しかしフリースクールへ通い始めてからは、「ものづくり」が大好きなチュンくんのアイディアを尊重し、認めてくれる先生と出会い、みるみる自信を持てるようになっていったそうです。
フリースクールは2年で卒業し、小学校に完全復帰できるまでになりました。
復帰してからのチュンくんは、「どうせ授業を聞いてもわからないし」という考えから、「僕ならもっとできるかも!」と、目をキラキラ輝かせて授業を聞けるようになったそうです。
テストの点もよくなり、自分の弱い面を隠さずに認めることで、友達との関係も良くなっていきました。
その後も学校ではさまざまな困難にぶつかりますが、親子二人三脚で立ち向かう姿が描かれています。
公立の学校での勉強にとらわれず、自信を持たせられる別の場所の選択や、先生との相性が悪ければ転校するという選択もあることに気づかせてくれるブログです。
学習障害(LD)の息子の今とこれから♪
ブログのリンク:https://ameblo.jp/komabusa/
学習障害を持つ、小学5年生の息子さんを持つママのブログです。
息子さんは小学3年生のときに、学習障害であることが発覚したそうですが、それより前から以下のような違和感はあったそうです。
「もしかしたら障害があるかもしれない」と、ご主人に相談してみても、完全に否定されてしまい、検査を受けることもできなかったといいます。
しかし息子さんが所属していたボーイスカウトの隊長さんから、「息子さんは障害があるかもしれない。もしそうなら早く息子さんのために動いたほうがいい」と告げられたことを話すと、ようやく病院で検査を受けることを受け入れてくれたそうです。
その後、発達支援センターで検査を受け、学習障害の疑いがあることが判明。
半年後には病院も受診し、学習障害の診断がつきます。
病院を受診する前は、「障害があることを、わざわざ病院で確定させなくてもいいのではないか」と悩んだそうです。
しかし実際、学習障害と診断されると妙にスッキリとし、「漢字が覚えられないのは 息子君の努力が足りないからじゃないんだー!!」「できて当たり前のことができなくても
、できないことをもう責めなくていいんだ」と安堵したといいます。
今では学校の通級指導教室に通っており、息子さんの苦手なところを先生方が一緒に取り組んでくれるため、楽しく学校に通っているそうです。
早くから学習障害の診断がつくことで、子供に合った教育環境を整えてあげられることをブログで示されています。
病院での診断が付くことを怖いと感じている方へ、勇気を与えてくれる内容です。
発達性協調運動障害のお子さんの育児ブログ
発達性協調運動障害とは、極端に不器用であることが特徴の発達障害です。
手と足などの異なる部位を同時に動かすことが難しかったり、似たような動きができても正確に行うことが難しい場合があります。
例えば手足を別々に動かすランニングや、ボールを目で追いながら蹴るサッカーも、発達性協調運動障害の子供にとっては難しい運動です。
ここで紹介するブログには、発達性協調運動障害の息子さんが地道にトレーニングを重ね、克服するまでの記録が描かれています。
克服もできる障害であることがわかるので、「希望を持ってトレーニングを続けよう」という前向きな気持ちにさせてくれるブログです。
王様日記 〜発達障害の息子話
ブログのリンク:https://ameblo.jp/02173204/
発達性協調運動障害のほかに、注意欠如・多動性障害とアスペルガー、学習障害を持つ小学5年生のソウタ君を育てるママのブログです。
ソウタ君が幼稚園の年長の時、「速く走れないのは本人の努力が足りないせいだ」と思い、走る練習をさせていました。
しかし本人は真剣に走っているつもりでも、ママが競歩で抜かせてしまう速度だったそうです。
走るといっても、足の裏をベタづきで、膝は伸びきり、片足が地面につかないともう片足が上がらない状態だったといいます。
その時に初めて、ソウタ君の発達障害を疑ったそうです。
療育によりバランス感覚を養うトレーニングを始め、トランポリンや押し合いっこ、ボール投げなどをして、今まで付きにくかった背中や足腰の筋肉を鍛えたそうです。
しかしソウタ君は途中で辛くなり、いい加減になったり、精一杯頑張ろうとしなくなります。
そんなソウタ君をママは甘やかすことなく、「やれる事を精一杯やらない奴にこれ以上時間をかける義理はない」と厳しく接し、教わる姿勢を示すことの大切さを教えます。
繰り返しトレーニングをさせ、できる感覚を体にインプットしていくと、うまくできなかったマット運動の前転が少しずつできるように。
小学5年生の現在は、アスレチックパークを余裕でクリアできるほどに改善し、発達性協調運動障害を克服したというレベルにまできているといいます。
ソウタ君のママはとても研究熱心で、本で運動について学びながら、自分なりの考えやトレーニング方法も記録しています。
読者のコメント欄でも「考え方や取り組む姿勢がとても参考になった」という意見が多く見られるため、発達性協調運動障害の子への療育方法を知りたい方におすすめのブログです。
まとめ
ブログを通して、自分の子供と似たような特徴を持つお子さんがいることや、悩みを抱えるママたちの存在を知ることで、「私だけじゃなかったんだ」と心が楽になるかもしれません。
ブログの筆者たちも、はじめて子供が発達障害とわかったときに戸惑い、多くの悩みがあったことを明かしています。
しかし悩みに向き合いながら、さまざまな環境や人との出会いによって、我が子の障害への向き合い方を発見されてきました。
ブログから、新しい考え方や子供との接し方に触れることで、新たな発見があるかもしれません。
ぜひ今回紹介したブログの中から、自分と似た方のブログを見つけて読んでみましょう。
これからの行動に、少しでも良い変化を起こせるかもしれませんよ!