子供は可愛い、とくに自分の子ならなおさら…というのは理想で、現実は「子供が全然可愛くない」と悩んでいる方は少なくないのではないでしょうか。
自分の子供なのに可愛いと思えないのって、とても辛いことですよね。
でもなぜ、自分の子供を可愛くないと感じてしまうのでしょうか?
今回は、自分の子供が可愛くないと感じる原因と、子供が可愛くない、いらないと感じたときの対処法を紹介します。
子供を可愛いと思えない人は意外といる
自分の子供なのに可愛いと思えないと悩む親御さんは意外にもたくさんいるようで、SNSやYahoo!知恵袋でも、子供を可愛いと思えないことに悩む書き込みが頻繁に投稿されています。
実際にSNSに寄せられた悩みを紹介します。
Yahoo!知恵袋への投稿
- 子供が私に懐かず全然可愛いと思えません。どうしたら可愛いと思えるようになりますか。
- 自分の子供なのに可愛いと思えない私は母親失格なのでしょうか
- 5歳までは可愛いと思っていたのに、下の子を妊娠してから可愛いと思えなくなってしまいました。
- 子供が全然いうことを聞いてくれず、思わずこんな子ならいならいと思ってしまったことが多々あります。
これらの投稿には慰めのコメントのほかに、共感の声も複数寄せられていおり、子供が可愛くないと感じることに悩んでいる親は意外と多いことがわかります。
わが子を可愛いと思えない原因とは?
そもそもどうして自分の子供なのに可愛くないと感じてしまうのでしょうか。
原因を知ることは、子供を可愛いと思えるようになるまでの重要なプロセスの一つです。
ここでは、子供を可愛いくないと感じてしまう原因をいくつか紹介します。
親から愛情を与えられられなかった
自分自身が小さいころに、両親から愛情を与えてもらえない環境で育った場合、自分の子供にも愛情をうまく抱けないことがあります。
例えば、両親からよく怒鳴られれて育ったという場合は、自分の子供にも同じように接してしまう傾向にあるようです。
元々子供が好きではなかった
そもそも最初から子供が好きではないということも考えられます。
子供は好きではなかったけれど「自分の子供なら愛せるかも」「出産したら考えが変わるかも」と思い出産。
しかしいざ子育てをしてみてもやっぱり好きになれない…というように、理想と現実のギャップに苦しむ場合も多いです。
完璧主義
完璧主義の場合「母親はこうあるべき」という固定観念や強迫観念があり、理想の母親像になんとか近づこうと頑張ってしまいます。
つまり、理想の母親になることがゴールとなってしまっているため、子供を可愛いと思っている余裕がないのです。
また、完璧主義であるため自分の思い通りに動いてくれない子供を煩わしいと感じてしまうのも、子供を可愛いと思えない原因の一つだと考えられます。
ワンオペ
育児のほとんどを一人でおこなっている場合、育児に対する責任感や疲労感から子供を可愛いと思えなくなってしまうケースもあります。
「この子をきちんと育てなきゃ」という強い責任感と、少しも目が離せない子育てへの疲労が積み重なり、心身ともに疲れている状況だと子供を可愛いと感じている暇がないのです。
さらに、育児の大変さを共有できるパートナーがいないと孤独感も強く感じてしまい、それが子供を可愛いと思えない気持ちを助長している可能性があります。
産後うつ
産後うつの症状の一つに、子供を可愛いと思えないというものがあります。
産後うつは、産後2週〜6カ月の間に発症しやすいとされており、そのほかにも食欲不振や不眠、気分の落ち込みなどの症状がみられる場合が多いです。
子供を可愛いと思えない時期が産後であれば、産後うつである可能性が高いので、一度心療内科や精神科などの専門機関を受診することをおすすめします。
子供を愛せないままだとどうなる?
子供への「可愛くない」という感情を放置したまま過ごしてしまうと、子供との関係が今より悪化したり、最悪の場合子供に手を上げる、無視をするなどの虐待につながる恐れがあります。
現在、子供が可愛くないと悩んでいるということは「子供を愛したい」と思っている証拠です。
しかし子供を可愛いと思えない理想と現実のギャップに悩んでいると、そのギャップに苦しんでいる状況が長く続いてしまいます。
そうなると、心に余裕のない状態となり「つい手をあげてしまった」「怒りが抑えられなかった」など、感情のコントロールが難しくなってしまいまうようです。
子供が可愛くないと感じたときに試してほしいこと
子供への可愛くないという感情を抱えたまま過ごすのはとても辛いですよね。
できれば子供を愛したい、子供と楽しく過ごしたいと思ってこの記事を読んでくださっているのだと思います。
ここでは、子供のことが可愛くないと感じてしまったときに試してみてほしいことを紹介していきます。
カウンセリングを受けてみる
一番効果が期待できるのが、専門機関を受診しカウンセリングを受けるということです。
上記ではわが子を可愛いと思えない原因をいくつか紹介しましたが、それに当てはまらないという場合もあるでしょう。
そういった場合にも、医師によるカウンセリングでしっかりと原因を見つけ出すのがおすすめです。
カウンセリングでじっくりと自分と見つめ合うことは、今まで気づいていなかった自分の本当の問題や感情を知れる機会でもあります。
また、医師は個人にあった解決策を提案してくれるので、問題解決までが早いというのも特徴です。
今の辛い状況から早く抜け出したいという場合は、専門機関を受診しましょう。
子供と離れる時間をつくる
「カウンセリングにいく勇気がない」「まずは自分でどうにかしたい」と思っている場合は、子供と離れてみることから始めるのも一つの手です。
子供が可愛いと思えないのは、子供が嫌いなのではなくストレスや疲労から心に余裕がないためであることが考えられます。
その場合は、一度子供と離れて自由な時間を過ごすことで気分がリフレッシュでき、心にゆとりをもつことができるでしょう。
パートナーや親などの子供を預かってくれる人が周りにいないという場合、自治体が提供する一時預かりサービスや、ベビーシッターの力を借りるという方法もあります。
ほかの人の手を借りながら、上手に自分時間を確保してくださいね。
それでも子供を可愛いと思えなかったら?
カウンセリングを受けたり一人の時間を作っても子供を可愛いと思えず「色々試したのに、なんで子供を可愛いと思えないんだろう」と、さらに自己嫌悪におちいってしまう場合もあるでしょう。
しかし、父親、母親、それに代わる保護者は子供の健康を守り、教育を受けさせる義務はありますが、子供を可愛いと思わないといけない、という法律はありません。
ほかの保護者と協力して子供の権利を守る努力をしていれば、可愛いと思えなくても過度な罪悪感を抱く必要はないのです。
ただ、可愛いと思えないまま子育てするストレスから子供に当たらないために、ストレス発散方法を見つけることも大切です。
また、子供を虐待してしまいそうな時には、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」に連絡し、相談をすることをおすすめします。
母親失格と自分を責めるのではなく、困ったら助けを求めてください。
まとめ
子供を可愛いと思えなくなったら、まずはなぜ可愛いと思えないのかという原因を探る必要があります。
原因としては、今回紹介したような完璧主義や産後うつなどが考えられますが、どれも当てはまらなかった場合は一度専門機関を受診するのがおすすめです。
医師のカウンセリングを受けてしっかりと原因を突き止め、解決策を提案してもらうことで心から子供を可愛いと思える日が来るでしょう。
まずは自分でできることから試してみたいという場合は、子供と離れる時間をもつのがおすすめですよ。
自分だけのために時間を使い、心身ともにリフレッシュして心に余裕を取りもどしましょう。
「自分の子供なのに全然可愛いと思えない…」そう感じてしまうのは珍しいことではありません。
あまり自分を責めずに、今回紹介した解決策をできることから試してみてくださいね。