細切れ睡眠の中でやっと授乳や調乳になれたら、あっという間に離乳食が始まります。
離乳食が進んで3回食になる頃に、フォローアップミルクに切り替えるママ友がちらほら出てきて、我が子も飲ませた方がよいのか頭を悩ませるかたも多いのではないでしょうか?
そんなお悩みを解決できるように、こちらの記事ではフォローアップミルクの必要性から選び方について解説していきます。
フォローアップミルクは必要?いつから飲ませるべき?
フォローアップミルクは、お子さんが離乳食でしっかり栄養を摂れていれば、必須ではありません。
しかし、食事の補助として用意しておくとベターです。
赤ちゃんは、だんだん母乳やミルクから食事で栄養を摂るようになりますが、慣れないうちは食べムラもあり食事量が少ないため、栄養不足が気になります。
特に不足しがちといわれているのが、鉄分です。
鉄分は母乳や育児用ミルクにもほぼ含まれていないため、離乳食で摂れていないと鉄欠乏症になってしまう可能性もあります。
鉄分を豊富に含むフォローアップミルクを飲ませていれば、離乳食をあまり食べてくれないときでも、鉄分の不足を解消してくれます。
フォローアップミルクはあくまで離乳食の補助なので、生後9ヶ月以降で離乳食が3回食になり、食事からしっかり栄養を摂れるようになってからスタートしましょう。
フォローアップミルクと育児用ミルク、牛乳の違いって?
育児用ミルクは母乳の代わりに作られた完全栄養食品で、フォローアップミルクは離乳食だけでは不足しがちな栄養素をサポートする補助食品です。
元々フォローアップミルクは牛乳の代用品として作られていて、牛乳だけでは摂り切れないマグネシウム、鉄、ビタミン類が加えられています。
また牛乳よりもタンパク質量を抑えているので、消化吸収もよいです。
牛乳は1歳を過ぎてからが望ましいとされています。
ですから、3回食になったタイミングから、1歳を過ぎて牛乳を飲み物として飲むまでの間でフォローアップミルクを利用するご家庭が多いです。
フォローアップミルクの選び方
これまでに育児用ミルクを利用していた場合は、同じメーカーのフォローアップミルクを選ぶのも手ですが、切り替えをきっかけに赤ちゃんにとってより最適なものに見直してみてはいかがでしょうか?
お子さんにピッタリなフォローアップミルクを選ぶには、次に紹介する3つの点をチェックしましょう。
ポイント
- 栄養素
- 形状
- 甘み
それでは、順番に説明します。
栄養素
お子さんに不足している栄養によって選んでみましょう。
たとえば、お魚が苦手なお子さんにはDHA入り、便秘の傾向が強いお子さんには整腸作用があるビフィズス菌やオリゴ糖入りなど相性がよいです。
3回食を始めたての頃は、まだ食べる量も少ないので母乳も並行して飲んで欲しいお母さんもいらっしゃるでしょう。
もし、授乳間隔があくことにより母乳の出が悪くなってしまった場合、ヌクレオチドをはじめとした母乳に含まれる成分が入ったものもおすすめです。
形状
一般的に思い浮かべる缶入りの他にも、キューブタイプやスティックタイプを状況に応じて使い分けると、とても便利です。
たとえばお出かけの時にはスティックタイプが便利ですし、お家でも毎回粉を計量する手間を省きたいときはキューブが適しています。
甘み
フォローアップミルクはいずれ牛乳に切り替えるのが前提であれば、甘みは強くない方がすんなり移行できます。
また、甘くない方が離乳食にも利用しやすいのでおすすめです。
フォローアップミルクの甘み成分であるオリゴ糖含有量が、少ないものを選んでみてはいかがでしょうか?
一方で、オリゴ糖多めの甘みが強いタイプは整腸作用があるため、便秘がちなお子さんにおすすめです。
おすすめのフォローアップミルク6選!
おすすめのフォローアップミルクをあいうえお順でご紹介します。
①アイクレオのフォローアップミルク/江崎グリコ
おいしさにこだわって作られているのが「アイクレオのフォローアップミルク」です。
江崎グリコはお菓子のイメージが強いかもしれませんが、実はサプリメントにも定評があります。
鉄、カルシウムの他にカルシウムの吸収を高めるビタミンD、母乳に含まれるヌクレオチド5種類と体内でDHAに変わるα-リノレン酸配合しています。
缶入りのタイプの他にもスティックタイプがあるので外出にも便利です。
②たっち/雪印メグミルク
鉄風味を抑えた飲みやすい味の「たっち」はDHAやガラクトオリゴ糖配合で、バランスのよいフォローアップミルクです。
「たっち」のたんぱく質は、赤ちゃんの内蔵に負担がかかりにくいように配合されています。
さらに、母乳に含まれる成分が豊富なのも嬉しい特徴です。
脳や神経の発達に重要なヌクレオチドとリン脂質が、母乳に近い割合で配合されています。
種類は缶入りとスティックタイプの2つです。
③チルミル/森永乳業
森永乳業から発売されている「チルミル」は卒乳後に減ってしまうビフィズス菌と初乳に多く含まれるラクトフェリン配合が特徴です。
ラクトフェリンは感染症から赤ちゃんを守ってくれる効果が期待できます。
また、牛乳や離乳食で不足しがちな鉄、カルシウム、DHAと、ビフィズス菌をサポートするオリゴ糖が3種類も入っています。
缶入りの他にも選べるのは、スティックタイプ、入れ替えタイプのエコらくパックです。
④つよいこ/雪印ビーンスターク
「つよいこ」は牛乳では摂りにくい鉄、DHAと離乳食で不足しがちなカルシウムが配合されています。
母乳の中でも初乳に多く含まれるシアル酸が入っていて、免疫力を高める働きが期待できます。
さらに、シアル酸は細胞の情報伝達に関わるため、脳の発達にもよいといわれています。
缶入りのほかにスティックタイプがあります。
⑤明治ステップ/明治
明治の「明治ステップ」はコップ2杯飲めば、1~3歳に推奨されている鉄分とカルシウムを100%、ビタミンやミネラルの70%をしっかり摂れます。
DHAも配合されているので、脳や神経の発達にも期待ができます。
缶入りの他にもキューブタイプが選べるのが大きな特徴です。
キューブタイプは計量要らずな上にこぼれないので、職場復帰した忙しいママにもピッタリです。
⑥和光堂フォローアップミルクぐんぐん/アサヒグループ食品
レトルトの離乳食が人気の和光堂から発売されているのが、「フォローアップミルクぐんぐん」です。
不足しがちな鉄分のサポートはもちろん、カルシウムやDHAを強化されています。
さらに鉄の吸収をサポートする、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、皮膚を健やかに保つビオチンも配合。
缶入りの他にもスティックタイプもあるので、気軽にトライできます。
太る?むし歯?フォローアップミルクによくある疑問の真相
とても便利なフォローアップミルクですが、身体に悪いという意見も見かけます。
せっかく赤ちゃんの身体のためを思って飲ませるのに、有害であれば元も子もありません。
フォローアップミルクを飲ませるときの注意点は大きく2つあります。
ポイント
- 飲ませすぎない
- 飲んだ後に口をすすぐ
順番にみていきましょう。
飲ませすぎない
たんぱく質の摂りすぎによって胃腸や肝臓に負担がかかる点を問題視する声があります。
しかし、これはあくまで母乳や育児用ミルクと比較したときです。
総じてフォローアップミルクは牛乳よりもたんぱく質を含む量は少ないので、飲ませすぎに注意をすれば問題ないといえます。
そして、フォローアップミルクは太るというイメージもあるかもしれませんが、脂質もカロリーも育児用ミルクや牛乳に比べると低いです。
もちろん飲ませすぎは肥満のもとですから、注意しましょう。
飲んだ後に口をすすぐ
フォローアップミルクは甘いのでむし歯になりやすいという声をよく聞きます。
たしかに、寝る前のフォローアップミルクはあまり歯によくありません。
寝る時は汚れを流してくれる唾液の分泌量が減り、虫歯リスクがアップするためです。
しかしこのリスクは、糖を含む母乳、育児用ミルク、牛乳でも変りません。
寝る前はフォローアップミルクを飲んだあとに白湯を飲んだり、口をゆすいだりしてむし歯を防ぎましょう。
栄養だけじゃない!フォローアップミルクはママのミカタ
フォローアップミルクは赤ちゃんの栄養補給をしてくれるだけでなく、実はママのミカタでもあります。
子どもが離乳食をほとんど食べてくれないときは、栄養を摂らせてあげられない罪悪感で頭がいっぱいになってしまうものです。
ときには水や麦茶でさえ受け入れてくれず、おしっこの量が減ってしまうケースもあり心配はつきません。
そんなとき、栄養を補ってくれるフォローアップミルクは、ママの罪悪感や焦りを減らしてくれます。
また、離乳食作りにも使えるのも嬉しいポイントです。
シチューやミルク煮に牛乳代わりでサッと使えるので、食べてくれなかった離乳食の味チェンジも手軽にできます。
もしかすると、お気に入りのフォローアップミルクと同じ味なので、今まで苦手だった食材も食べるようになるかもしれません。
フォローアップミルクをうまく活用して、ママの負担を減らしてみてはいかがでしょうか?
まとめ
フォローアップミルクはそもそも必要か?ということから、選び方やおすすめ6選まで解説しました。
フォローアップミルクは全員の赤ちゃんに必須ではありませんが、食べムラがあったり少食のお子さんには鉄分不足を防止するためにも飲ませたいところです。
また、スタートは離乳食が3回食になってからで生後9ヶ月以降にしましょう。
フォローアップミルクは母乳代わりの育児用ミルクとは違い、離乳食で不足しがちな栄養が補える健康補助のための食品だからです。
選ぶ基準としては、補いたい栄養が摂れるものを基本として、缶入りやスティックタイプなどの形状をシーンによって使いわけると便利です。
太りやすい、消化しにくいなどの意見もありますが、飲ませすぎに注意すれば問題ありません。
フォローアップミルクをうまく使って、赤ちゃんの栄養に対する不安やママの手間を減らせば親子の笑顔の時間が増えますよ!