子どもの骨の成長をサポートするために、ロート製薬の飲料「セノビック」を利用している方は多いようです。
セノビックには、骨の形成・成長に必要なカルシウムのほかにも、有用な成分が含まれていますが、その成分が一体どのようなものであるのか気になりませんか?
お子さんが口にするものなので、しっかりと安全性を知っておきたいものですよね。
そこでこの記事では、
- セノビックの成分の有用性と安全性
- セノビックの副作用
- 類似品の成分と異なる特徴
などについて解説します!
毎日安心してお子さんに飲ませてあげるために、成分の特徴を知っておきましょう。
セノビックの成分の有用性や安全性とは?
セノビックには以下のような、骨の成長をサポートする成分が含まれています。
- カルシウム
- 鉄
- ビタミンD
- ビタミンC
- ビタミンK
- 卵黄ペプチド(ボーンペップ)
- ミルクペプチド(オリゴミル)
しかし、これらの成分にそれぞれどのような有用性があるのか、また安全性については大丈夫なのか気になるところですよね。
ここでは、セノビックの成分の有用性や安全性について解説していきます。
不足しがちなカルシウムの吸収を高めて成長期の骨づくりを助ける
セノビックは、「カルシウム・ビタミンD・鉄」が含まれた栄養機能食品です。
栄養機能食品とは、ビタミンやミネラルなどの国が基準値を定めた特定の栄養素を補給できる食品のことをいいます。
成分の含有量は、「国が定めた1日の摂取目安の下限値から上限値に収まる量」にする必要があるのです。
当然セノビックに含まれるカルシウム・ビタミンD・鉄もまた、1日の摂取目安量内となっていますので、利用の目安(1日2杯)を守れば副作用の心配は少ないでしょう。
それではカルシウム・ビタミンD・鉄は、子どもの成長にどのような有用性があるのでしょうか。
セノビックの公式サイトでは、以下のように説明しています。
- カルシウム…骨・歯の形成に必要
- ビタミンD…カルシウムの吸収を高め、骨の形成を助ける
- 鉄…血球の構成要素
つまりセノビックには、骨の形成に必要な栄養素であるカルシウムやビタミンが含まれていることがわかります。
実はカルシウムは、体に吸収されづらい栄養素です。
厚生労働省の「平成24年度国民健康・栄養調査報告」・「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、成長期の子どもはカルシウムを推奨摂取量の約40%しか吸収できていないことがわかっています。
成長期の子どもにとって、不足しがちなカルシウムや、カルシウムの吸収を高めるビタミンDを摂取することは、骨の形成に必要です。
セノビックは、牛乳に混ぜて1日2杯飲むだけで、1日に必要なカルシウムの88%を摂取できます。
そのためセノビックを飲めば、身長が伸びるために必要な骨の形成をサポートする効果が期待できるというわけです。
カルシウム+ボーンペップが成長促進の鍵
セノビックには、カルシウムやビタミンDといった骨の形成を助ける栄養素以外にも、骨の成長を促進する有用な成分が含まれています。
「ボーンペップ」という成分はカルシウムと一緒に摂ると、骨を成長させる細胞を活性化することが確認されているのです。
ボーンペップとは、鶏卵の中でヒヨコになるまでの21日間に、骨の成長促進に関わっている卵黄中のペプチドのことをいいます。
ペプチドとはタンパク質を細かくしたもので、それをさらに細かくしたものがアミノ酸です。
鶏卵由来の成分なので、安心してお子さんにも飲ませられますね。
ボーンペップを発見した株式会社ファーマーズと、ロート製薬の共同研究によると、以下のような骨の伸長効果が見られたそうです。
- 低カルシウム食を与えたラットへ「カルシウム」を与える…脛骨(脚のスネの骨)に有意な伸長は見られなかった
- 低カルシウム食を与えたラット へ「カルシウム + ボーンペップ」を与える…脛骨が有意に伸長した
つまりボーンペップはカルシウムと一緒に摂ることで、骨の成長を促進させる効果があるようです。
成長期は、骨の代謝が活発になる時期です。
カルシウムとボーンペップが一緒に摂れるセノビックを活用すれば、お子さんの骨の成長をサポートできるかもしれません。
しかしセノビックのCMでは、「子どもたちの成長には個人差があります。セノビックを飲んだからといって、背が伸びるというわけではありません」と、注意書きがされています。
飲めば必ず身長が伸びるというわけではなく、骨の成長をサポートするための製品であることを理解しましょう。
独自成分で風邪に強い健康な体づくりもサポート
セノビックには、ロート製薬が独自に開発した「オリゴミル」という成分を含んでいます。
オリゴミルは、牛乳のタンパク質由来のペプチドです。
ボーンペップと同様に、口にする機会の多い食品に含まれている成分なので、安心ですね。
オリゴミルは、免疫力の指標とされる「IL-12」というタンパク質の生産を高める効果があることが分かっており、健康維持に役立つ成分なのだそうです。
オリゴミルがIL-12の生産を高めることで、免疫細胞の増殖などが促進されて免疫力がアップし、風邪にも強い体づくりが期待できます。
セノビックは、お子さんの体の成長をサポートするだけでなく、健康維持もサポートしてくれるのですね。
ビタミンCを補給して骨の基礎づくりに貢献
セノビックには、ビタミンCも含まれています。
ビタミンCは、骨の骨格となるコラーゲンを合成するのに必要な栄養素です。
ビタミンCが不足すると、骨の形成不全をおこすこともあるため、しっかり摂る必要があるのです。
人間の場合、ビタミンCは体内で生産できないため、食べ物などから摂取する必要があります。
2015年版食事摂取基準によると、成人では1日の摂取推奨量が100mg、1~2歳でも35mgの摂取が推奨されています。
通常の食事から過剰摂取になった報告がないため、摂取の上限量は定められていません。
また、ビタミンCはたくさん摂ったとしても、余分な量は尿となって排出されるため、過剰摂取の心配は少ないでしょう。
セノビックは1日2杯の利用が目安になっていますが、2杯分に含まれるビタミンCの量は「いちごミルク味」が65mg、そのほかの味はすべて20mgとなっています。
セノビックは食事だけでは不足しているビタミンCを補い、骨の形成をサポートしてくれるのです。
効率的にビタミンKを摂取して骨を強化!
セノビックには、丈夫な骨を作るために欠かせないビタミンKも含まれています。
ビタミンKには、骨の骨格となるコラーゲンにカルシウムを沈着させる働きがあり、骨からカルシウムが流出するのを防ぎます。
ビタミンKが不足すると骨密度が低下し、骨粗しょう症を引き起こす原因にもなるため、しっかり摂りましょう。
2015年版食事摂取基準によると、成人の1日の摂取目安量は150μg、1~2歳でも60μgほどです。
過剰に摂取したことによる健康被害が報告されていないので、上限値は設けられていません。
セノビック2杯分に含まれるビタミンKの量は、どの味も7μg。
少ない量に感じますが、ビタミンKは体内に蓄積されづらい栄養素です。
余分な量は尿として排出されてしまうため、少ない量をこまめに摂る方が効率的と言えます。
セノビックは効率よくビタミンKを摂取でき、丈夫な骨づくりをサポートしてくれるのです。
セノビックの成分の気になる副作用は?
セノビックは、国が基準値を定めた特定の栄養素を補給できる栄養機能食品です。
特定の栄養素を、国が定めた1日の摂取目安の上限値と下限値内になるように含んでいるので、副作用が出る可能性は低いと言えます。
しかしセノビックの原材料の一部には、アレルギー物質として「乳」「卵」が記載されています。
そのため、牛乳や卵のアレルギーを持つお子さんは、かかりつけの医師に相談してからの利用がおすすめです。
そのほかにも、同製造ラインでは「小麦、落花生、えび、かに、牛肉、豚肉、鶏肉、ゼラチン、さば、いか、さけ、オレンジ、りんご、バナナ、やまいも、まつたけ、ごま」を含む製品を生産しているため、お子さんのアレルギー対象となる食品がないかチェックしましょう。
「セノビック」と「セノビー」で異なる成分の特徴は?
子どもの成長応援飲料として販売されているものは、セノビックだけではありません。
よくセノビックと比較される人気商品に、森永製菓の「セノビー」があります。
しかしセノビックとセノビーの成分にどのような違いがあるかわからず、どちらにしようか迷っていませんか?
セノビーの主な含有成分は、以下のとおりです。
- カルシウム
- ビタミンD
- 鉄
- シールド乳酸菌
- ミルクオリゴ糖
- ミルクカルシウム
セノビーもセノビックと同様に、カルシウム・ビタミンD・鉄の補給ができる栄養機能食品ですが、それぞれどのような違いと特徴があるのでしょうか。
ここでは、セノビックとセノビーの「骨の成長をサポートする成分」について比較し、それぞれの商品に見られる特徴を解説します。
セノビックの特徴:カルシウム+αで骨の成長を促進!
セノビックは、カルシウム以外にも骨の成長をサポートする成分を含んでいます。
骨の形成に必要なビタミンCや、骨の強度を高めるビタミンK、骨の成長を促進するボーンペップといった成分です。
これらの成分はセノビーには含まれていないため、セノビックの特徴と言えます。
セノビックはこれらの成分をカルシウムと一緒に摂れるため、より強くて丈夫な骨の成長をサポートできるのです。
丈夫な骨の形成に加えて、骨の成長の可能性を高めるために利用するとよいでしょう。
セノビーの特徴:1日1杯で1日に必要なカルシウムを摂取可能
セノビックを飲む目安は1日2杯ですが、セノビーの場合は1日1杯です。
セノビーの方が飲む回数が少ないのですが、より多くのカルシウムを摂取できます。
セノビックを2杯飲むと、厚生労働省の「2015年度の栄養素等表示基準値」に記載されている、カルシウムの1日摂取目安量の約88%を摂れるそうです。
それに対しセノビーは、1杯で1日の摂取目安量のカルシウムを摂れるとしています。
さらに牛乳由来の成分「ミルクカルシウム」は体内に吸収されやすく、「ミルクオリゴ糖」もカルシウムの吸収量をアップさせる効果が期待できます。
セノビーには、体内にカルシウムをより多く取り込み、骨の成長をサポートする特徴があるようです。
成長期に不足しがちなカルシウムを、手軽に摂取するために利用するとよいでしょう。
セノビックは何歳から飲み始めれば効果的?
セノビックが成長期の子どもの骨の成長をサポートすることはわかりましたが、いつから飲み始めれば効果的なのでしょうか。
セノビックの公式サイトによると明確な目安は設けられておらず、「牛乳が飲める年齢から飲み始められる」とのことでした。
カルシウムは吸収されにくい栄養素なので、年代を問わず、推奨摂取量より不足しています。
セノビックはすべての年代で不足しがちなカルシウムを補給するために、牛乳を飲めるようになったときから飲み始めてもよいですね。
さらに成長期は骨の代謝が高まるので、よりカルシウムが不足してしまいます。
成長期前後には飲み始めた方が、骨の形成のサポートに役立つかもしれません。
成長期は男の子で12歳、女の子で10歳頃から迎えるとされています。
この時期を迎える前に、セノビックで十分な栄養補給をしておきたいですね。
まとめ
今回は、セノビックの成分の安全性や類似品と異なる特徴などについて解説しました。
セノビックが類似品の「セノビー」の成分とは異なる特徴は、「カルシウムのほかに骨の成長を促進するボーンペップやビタミンC、ビタミンKを摂取できる」という点です。
またセノビックは、国が定めた栄養素を適度に摂れる栄養機能食品であることや、食品由来の成分を使用していることからも、安心して利用できると言えるでしょう。
1日に飲む目安量を守れば副作用の心配は少ないですが、食品由来成分は「卵」や「牛乳」から抽出しているため、卵や牛乳のアレルギーのあるお子さんの利用は注意が必要です。
セノビックを上手に利用して、成長期に不足しがちな栄養素を補い、お子さんの健康的な骨の成長をサポートしましょう!