「子供に早いうちから留学経験を積ませてあげたい、でもいつ、どんな国に行かせるのがいいんだろう?」
子供の留学を考えている親からしたら、切実な悩みですよね。
幼いころから海外生活を経験させることで、語学力の向上や精神的な自立、そして国際的な価値観を持つグローバルな人間に育っていくことが期待できます。
ここでは、そんな子供の留学について、年齢によって違う留学事情や留学先としておすすめの国、そして留学先を選ぶポイントまで、10代の子供の留学について解説します。
なぜ留学する?年齢によって違う留学の目的
子供の留学といっても、どのくらいの年齢から留学できるのか、なぜ留学するのか、漠然とわからないことは多いですよね。
まずは小学生から高校生までの留学事情やその目的を、お伝えします。
視野が広がる小学生の留学
留学は、しようと思えば小学生からでもできます。
早い時期からの英語教育に対するニーズや、グローバルな人材に育てたいという親御さんの願いから、小学生の海外留学は近年増えてきています。
留学で養われる能力は、英語などの語学力だけではありません。
日本で暮らしていたら経験できない様々な国籍の子供とのふれあいによって、多様性を認められる視野の広い人間に育つことが期待できます。
また、留学することで英語や海外に興味をもつきっかけになったり、自立心が育つことも期待できます。
しかし、留学先では例えまだ幼くても、歯磨きや着替え、一人で起きるなどの基本的な生活習慣は教えてもらえないため、自分のことは自分できっちりできるようになってから留学を検討するようにしてください。
子供だけの長期の単身留学も場所によっては可能ですが、小学生だとまだ幼いため、受け入れてくれる国には限りがあります。
まずは学校の長期休みを利用した短期留学か、親と一緒に行く親子留学から始めていくことがおすすめです。
チャレンジしやすい中学生の留学
中学生からの海外留学も、近年増えています。
高校入学に比べると英語力がそこまで高くなくても行けるので、留学しやすい年齢でもあります。
日本ではまだ義務教育の期間中なので、中学生の時に留学しておいて、その様子によってその後の進路を海外で検討するか、日本の高校進学にするかを見極めることもできます。
日本の学校でなんらかのうまくいかないことがあって学校に通えなくなってしまった子が、のびのびと自分らしい学校生活を送るための新天地を海外に求めるということもできます。
中学生も、まだまだ精神的に未熟であったり多感であったりする時期です。
いきなり一人での長期留学に送り出すというよりは、まずは学校の長期休みを利用した短期留学から始めていくことがおすすめです。
語学習得の臨界期、高校生の留学
高校生の留学は、小学生、中学生の留学に比べて最も多いです。
義務教育期間を日本で過ごし、その後海外の高校で、将来やりたい仕事に就くための勉強をしたいという強い意志を持って留学する学生もいるでしょう。
もしくは、日本の教育環境に辟易したり、トラブルによって学校に通えなくなった学生が、新たな学びの場として海外を検討することもあります。
一般的に、脳は思春期を迎える頃には柔軟性が失われ始め、15歳くらいを過ぎるとネイティブスピーカーのようになるのは難しいとも言われています。
ですから高校留学は、語学習得における臨界期ともいわれます。
語学以外でも、海外の文化や考え方に触れ、先入観なく多様な価値観を受け入れる事が出来るのは、人格形成の過程にあるこの時期までだといわれます。
企業の国際化が加速している今の時代、語学力が高く、国際社会でも活躍できる高いコミュニケーション力や広い視野を持つ人材は、どんな業界でも必要とされるでしょう。
留学させたいけれど不安がある人に、親子留学という選択肢
留学というと一人でするものだと思いがちですが、親子留学というものもあります。
親子留学は大きく2つに分かれ、親がやりたいことをやるために子供を連れて行く「親中心型」と、子供が興味があること、もしくは親が子供にやらせたいことの留学に親がついていく「子供中心型」があります。
以前は親子留学と言うと、前者のパターンが多かったのですが、今では後者の子供中心型の親子留学が増えています。
親子留学をする子供の年齢は、だいたい2歳から10歳程度の子供が多いです。
ですから、子供に早い段階から実践的な英語教育を受けさせたい、海外生活を通して大きく成長させたいという思いがあるけれど、まだ幼い子供を一人で海外に行かせるのは不安、という親御さんのニーズを満たした留学方法です。
親子留学の良い点は、何より子供一人ではなく常に親が一緒に付いているという安心感です。
子供は大きな不安感を感じることなく、のびのびと海外生活を楽しめます。
後々、高校留学などで長期の留学を考えているご家庭は、まずは親子留学で現地での生活を試してみるのも良いでしょう。
子供の留学先としておすすめの国はどこ?
留学先として一般的におすすめされるのは、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランドなどの国です。
では、子供の留学先としてはどうでしょうか?
ここでは、おすすめの留学先を「子供の留学」という視点から提案します。
親子留学や小中学生の留学におすすめな国
親子留学や小中学生の留学で特におすすめなのは、オーストラリアとニュージーランドです。
オーストラリアやニュージーランドなどのオセアニア諸国は親子留学が盛んですし、オーストラリアやニュージーランドはのんびりした国民性と治安の良さで、親子留学や小中学生の留学に適しています。
自然に親しむ機会が少ない都会育ちの日本の子供にとっては、手付かずの大自然も魅力的に映るでしょう。
オーストラリアやニュージーランドは、幼稚園や小学校の入学、託児所の手配などの受け入れ体制も充実しており、精神的にも安心します。
他には、親子留学でしたらハワイも人気です。
ハワイは日本人の海外旅行先として大変メジャーな観光地ですし、いざとなれば日本語が通じます。
そして日本食も手に入りやすく、気候も温暖なため、海外経験がなく精神的にも不安定になりやすい子供と一緒の留学に適しています。
子供の夏休みを利用した留学でしたら、カナダで涼しい夏休みを過ごすのもおすすめです。
夏のカナダは乾燥していて日照時間が長く、気持ちよく過ごすことができます。
交通の便が良いので車を運転する必要も少なく、なまりの少ない綺麗な英語を身につけやすいので、初めて英語に触れる子供のための留学先としては理想的な場所です。
高校生の留学におすすめな国
高校生の留学先で、大学進学を見据えるなら、やはりアメリカが圧倒的に人気です。
世界有名大学ランキングに名を連ねている超名門大学への進学を検討できますし、短期の語学留学としても人気なので、幅広い層におすすめです。
しかし、海外情勢の不安定さから治安の良さ、そしてフレンドリーな国民性、受け入れ体制のよさを考えると、オーストラリアやニュージーランドもおすすめです。
ただし、オーストラリアやニュージーランドの英語には独特ななまりがあります。
その点が不安であれば、きれいな英語を学べて治安もよいカナダも、おすすめできる留学先です。
どうやって決めたらいい?留学先を選ぶポイントとは
留学先を選ぶ際、何を基準として選ぶかで、適した場所は変わってきます。
留学先をどうやって決めたらいいのか、留学先を選ぶポイントについて説明します。
留学の目的で選ぶ
留学の目的が何であるかというのは、留学先を選ぶ上で譲れないポイントです。
ポイント
語学の向上
海外生活の経験
有名大学への進学
どれが目的かによって選ぶ留学先が変わってきます。
また、親の思いだけではなく、子供の気持ちも重要です。
子供が留学にあまり乗り気ではないと、せっかく留学してもあまり意味がありません。
子供の意向を聞きながら、親子で目的を考え、留学先を決めることが大切です。
留学先の治安で選ぶ
子供が行く場所ですから、留学先の治安は無視できない問題です。
何よりも大事なのは子供の命ですし、子供が安心して生活できる環境は必須です。
親子留学でもない限り、海外では何かあっても保護者がすぐに駆けつけられません。
生活環境があまりに違っていても、子供にとって大きなストレスになってしまうため、治安や生活のクオリティが日本と似ているところを選ぶこともポイントです。
留学にかかる費用の安さで選ぶ
費用面も大事なポイントです。
留学にかかる費用は、国によって大きく違います。
物価も違いますし、授業料などにも大きな差があります。
また日本からの距離によっても、旅費が変わってきます。
あまりに費用に余裕がないと、現地で学べることが体験できることにも制限がかかってしまうので、予算にあった国を選ぶ必要もあります。
まとめ
近年、早い時期からの英語教育に対するニーズや、グローバルな人間に育てたいという親御さんの願いなどから、幼いうちから留学する子供が増えています。
まだ人格形成の途中で先入観が無く、脳も柔軟な10代のうちに留学させることで、語学力の向上や、多様な価値観を受け入れる視野の広い人間に育っていくことが期待できます。
幼い子供を1人で海外に行かせるのが不安な人は、親も一緒に行く親子留学という選択肢もあります。
子供の留学先としておすすめなのは、オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどです。
これらの国は治安が良く、留学生を受け入れる体制も整っているので、安心して生活することができます。
高校留学でしたら、 有名大学への進学を見据えたアメリカ留学も人気です。
留学先を選ぶときは、留学の目的、留学先の治安、そして費用面を考慮しながら最も適した国を選ぶことが大切です。