子供がやりたがらないことや、苦手なことに対して、ごほうびを提示してがんばってもらおうとすることってありませんか。
私自身もよくやりますが、ママ友でもごほうびをあげている人は多いです。
でもそのごほうびが、子供の成長にあまり良くないという話を見聞きすることもあります。
子供にごほうびをあげてがんばらせることは、本当に良くないことなのでしょうか。
ごほうびがなぜいけないと言われているのかその理由と、ルールを作ってごほうびをあげる大切さ、子供のやる気を引き出す上手なごほうびの使い方について紹介します。
子供のやる気を上手に引き出したい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
子供にごほうびをあげるのはよくない?
子供へのごほうびについて、マイナスなイメージを持っている方もいるかもしれませんが、ごほうびをあげること自体は悪いことではありません。
ただ子供へのごほうびのあげ方を間違えてしまうと、子供のやる気を失わせたり、モチベーション下げる原因になってしまう場合があります。
例えば、元々勉強が好きだった子供に、もっと勉強を頑張って欲しくて「30分勉強したらお菓子をあげる」と約束します。
けれど物理的な理由でお菓子をあげることができなくなったとき、子供は「お菓子をもらえないから勉強はしない」という気持ちになってしまうのです。
ではそのような方法でごほうびをあげれば、子供のやる気を引き出すことができるのでしょうか?
子供へのごほうびはルールを決めてあげる
子供へごほうびをあげるときに一番困るのが、子供のごほうび慣れです。
もし子供がテストで90点以上を取ったらおもちゃを買ってあげると約束をしたとします。
すると子供はまた90点取ったらおもちゃが買ってもらえると考えますし、もし買ってもらえないとわかったらやる気が下がってしまいます。
そうならないために、子供にご褒美をあげるときはルールを決めてあげましょう。
またご褒美だけでなく、できるようになった過程や結果に対して、きちんと褒めてあげるようにします。
そうすることによって最初はご褒美目的だったとしても、自分の成長を見守ってもらえている安心感や、結果を出すことの楽しさを感じることに繋がります。
ごほうびは継続できる物にする
先ほどの例のように、毎回テストで90点以上取ったときにおもちゃを買うのは、経済的に続きません。
さらにお誕生日やクリスマスなどでもらえるプレゼントと同等の物をあげていると、ここぞというときに子供の喜びも減ってしまうのでおすすめできません。
例えば「宿題をやったらゲームをしていい」や「宿題が終わったらおやつを食べていい」など、継続させることができるごほうびにすることで、ごほうびがなくなってやる気が下がるということを防ぐことができます。
ごほうびには一貫性を持たせる
「宿題をやったらゲームを30分していい」と決めたなら、きちんと守るようにしましょう。
例えば今日は「宿題をやったからゲームを30分やった」次の日は「宿題をやらなかったけどゲームを30分できた」だとごほうびの意味が薄れてしまいます。
けれど絶対にこのルールに縛られる必要はありません。
もし宿題がなくて、でもゲームを30分やりたいと子供が言ったときは「お手伝いをしたらOK」などにします。
「ゲームができるのはごほうびである」という一貫性を維持することが重要なのです。
勉強を頑張った子供へのごほうびは何がいい?5つの例を紹介
では具体的にはどんなごほうびを子供にあげたらいいのでしょうか?
勉強を頑張った子供へのごほうびとしておすすめな物を5つ紹介します。
その子によって興味がある物、喜ぶことは違います。子供にとってモチベーションになる物を、選んでみてください。
シールやスタンプ
宿題をやったらシールやスタンプを毎回あげて、貯まったら欲しいものを買ったり、おこづこいをあげます。
「今日やったことへのごほうび」と「継続してやったことへのごほうび」の両方をあげることができるので、勉強へのモチベーションを保つことができるのでおすすめです。
また子供が幼児期など、小さいときならシールやスタンプだけでも十分喜んでくれます。
ただし、小学校高学年や中学生になると、子供っぽいと嫌がるかもしれません。
おやつなどの食べ物
お菓子や食べることが好きな子には、おやつなどの食べ物のごほうびがいいでしょう。
宿題やったらおやつ食べてOKにしたり、テストの点数がよかったから夕飯は好きな物にするのもいいですね。
ただしお菓子の場合、ごはんの前や寝る前は避け、あげすぎないようにしましょう。
外食
子供にとって外食は特別なことですし、楽しみなことでもあります。
ですから「夏休みの宿題が全部できたらファミレスに行こう」と誘ったら、きっと喜んでくれるはずです。
もし外食に行く機会が元々多い家庭の場合は、子供の好きなお店や、普段一緒に行かない祖父母などと同伴でもいいですね。
ゲームなどの好きなこと
一番手軽でありながら、効果が高いのが、ゲームなど好きなことをやらせてあげることです。
「宿題をやったらゲーム30分」や「勉強が終わったらYouTubeをみてOK」など、子供が好きなことをごほうびにします。
ただし、睡眠時間や勉強時間が減らないように、配慮する必要があります。
ゲームやテレビ、マンガなどは没頭しすぎることがあるので、あらかじめ時間を決めておくのがいいでしょう。
家族みんなでおでかけ
平日に毎日宿題を頑張ったら、週末にお出かけするのもいいですね。
公園などで子供の好きな遊びを思いっきり一緒にするのは、子供にとって嬉しいことです。
子供にとって、いい思い出にもなります。
特に頑張っているときは、遊園地などちょっと特別なところに遊びに行くのもおすすめです。
子供をごほうびで釣る親はなぜダメなのか?
昔から「子供をごほうびで釣る親はダメ」と言われいますが、なぜなのでしょうか?
人には何か行動を起こすときの動機として「内的動機」と「外的動機」というものがあります。
内的動機とは「自分から進んでやりたい!」と思い行動することで、外的動機は「褒められるからやろう!」と行動することになります。
例えばサッカーを練習するときに「うまくなるのが楽しいからやる」は内的動機で、「サッカーの練習に行ったらお菓子を買ってもらえる」と練習するのは外的動機ということです。
子供のやる気を持続させるためには「内的動機」が大事と言われていますが、ごほうびをあげると「外的動機」になりやすくなってしまい、次第に行動の質が落ちてくる可能性があります。
ごほうびを与えすぎると、最終的に子供のやる気やモチベーションが低下し「やる気のない子」に見えてしまうことが「子供をごほうびで釣る親はダメ」と言われる原因になっているのかもしれません。
最初はご褒美が目当てでも、最終的に自分の意思で苦手なことも楽しくできるような動機付けになるのが理想です。
やはりルールを決めて、適切にごほうびを使うことが大切ですね。
まとめ
子供にごほうびをあげるという行為自体は、悪いことではありません。
ただうまく使わないと、子供の内的動機を失わせる原因になりかねないので「楽だから」とい理由で、いつでもごほうびに頼ることはおすすめできません。
子供のやる気やモチベーションを維持するためにも、ごほうびについてルールをきちんと決め、親子で守っていくことが大切になります。
最初はごほうび目当てでも、最終的に勉強などのやりたくないことや苦手なことが、楽しくなるのが理想です。