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パパママ育休プラス制度とは?制度内容と取得タイミングについて解説!

共働き世帯が珍しくない時代ですが、育休を取るのはやっぱりまだまだママがメインかと思います。

でも実は、パパもママも育休を取った方が

  • 休みが長く取れる
  • 1年の間に2回育休が取れる
  • 育児休業給付金が多く支給される場合もある

などのメリットがあるのをご存じですか?

ポイントは育休を取る期間とタイミング。

この記事ではパパだからこそ利用できる育休制度と、制度をお得に利用するポイントについて説明していきます。

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そもそも、育休ってパパでも取れるの?

育休とは、子供が生まれてから原則1歳になる前日まで取得できる、育児のための休暇制度のこと。

申請さえすれば、パパでもママでも関係なく育休は取得することが可能です。

厚生労働省の発表によると、パパの育休取得率は年々上昇中で、10年前の平成20年度には1.23%だった取得率が平成30年度には6.16%にまであがっています。

20人に1人は、新しい家族のために育児休暇を取得しているパパがいる、ということですね。

また、令和2年10月には政府が「男性の育休取得を促すための制度を導入することを検討する」と発表しました。

新制度の導入があれば、今後ますます男性の育休取得率は上がっていくと考えられます。

パパママ育休プラスって何?利用するメリットは?

本来は子供が1歳になる前日までしか取れない育休ですが、夫婦で育休を取ればプラス2カ月、つまり最大1歳2カ月まで休みを延長できる(場合によっては1歳6カ月まで延長可)ようになるのがパパママ育休プラスという制度です。

この制度を利用すると

  • 子供の保育園が1歳までに決まらなくても、復職までにまだ探す余裕がある
  • パパとママで育児を分担できるので、負担が減り育児ノイローゼなどになりにくい

といったメリットがあります。

そして、最も大きなメリットは、ママ一人が育休を取得するよりも給付金が多く受給できる、という点です。

ママだけ育休を取ると、給付金は支給額が途中で減ってしまう!

育児休業給付金の支給額は、

  • 育児休業開始日から180日まで・・・休業前に得ていた給料の約67%
  • 181日~育休終了まで・・・休業前に得ていた給料の約50%

と厚生労働省によって定められています。

例えば、月20万円の給料で働いていたママが産休(生後8週間)後、1歳になるまで育休を取得した場合、得られる給付金は

  • 産後3カ月~8カ月(育児休業開始から180日間)・・・毎月約13.4万円
  • 産後9カ月~12カ月(180日後から育休終了まで)・・・毎月約10万円

つまり、ママだけが育休を取得した場合に支払われる育休中の給付金全額は、約120.4万円になります。

ママとパパで育休を半分づつ取れば、支給額を減らさず受給できる!

パパママ育休プラスを利用すると、ママとパパが二人とも育休中の給付金を取得できます。

例えば夫婦共に月収20万円の家庭のママが、産後8カ月(産後休暇+育休取得180日後)で職場復帰。

ママと入れ替わりでパパが育休を取得するとします。

本来なら子供が1歳になるまでの残り4カ月しか取得できない育休ですが、パパママ育休プラスを利用すれば1歳2カ月になるまで取得できます。

2人合わせて1年2ヵ月のあいだに受給できる給付金は

  • 産後3カ月~8カ月(ママの育休)・・・毎月約13.4万円
  • 産後9カ月~14カ月(パパの育休)・・・毎月約13.4万円

すると、合計で夫婦が取得できる支給額は160.8万円。

  • ママが1年間育休をとる場合・・・約120.4万円の支給
  • ママとパパで半年ずつ、1年2カ月育休を取る場合・・・約160.8万円の支給

なんと、パパママ育休プラスを利用した方が40万円近くも多く受け取れるのです。

場合によっては1歳6カ月まで育休を伸ばすこともできる

パパママ育休プラスでは原則1歳2カ月まで育休を取ることができますが、

  • 待機児童になっていて、育休後の子供の預け先が決まっていない
  • 育休中にママ、もしくはパパが死亡、ケガ、介護、離婚などを理由に育てることが困難

このような場合、申請することで育休を1歳6カ月まで伸ばすこともできます。

パパママ育休プラスを利用する条件は?

パパママ育休プラスを利用する条件は、以下の3つです。

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  • 配偶者が子が1歳に達するまでに育児休業を取得していること
  • 本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること
  • 本人の育児休業開始予定日は、配偶者の育児休業の初日以降であること

パパママ育休プラスを利用すれば育休期間は1歳2カ月までに伸びますが、大人1人当たりが取得できる育児休業日数はそれぞれ1年間のまま変わりません。

ママやパパのどちらか一人が連続で1歳2カ月間、育休を取得できるわけではないので気を付けましょう。

パパママ育休プラスの利用方法は?タイプごとにシミュレーション

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  • ママが育休を終了した時点でパパに交代する
  • ママとパパが同時期に育休を取る
  • ママの育休終了間、しばらく間をあけてパパが育休を取る

など、それぞれのライフスタイルや子供の成長度合いにあわせて育休の取り方を選択できるのがパパママ育休プラスの魅力です。

実際にパパママ育休プラスを利用するとしたら、どんなパターンが考えられるのでしょう?

いくつかの例を見てみましょう。

パターン①ママとパパで交代して育休を取る

ママが産休後そのまま育休を取り、育休明けにパパが交代で育休を取得するパターンです。

ママが1年間育休を取った後に、パパがさらに2カ月育休を取ることができます。

もちろん、ママとパパの育休の順が逆でも問題ありません。

ただし、1歳2カ月まで育休がとれるのは後から育休を取った親のみです。

上記の例だと、ママは1歳2カ月まで延長して育休を取ることは出来ません。

パターン②ママがパパが同時に育休を取る

ママの育休中にパパが育休を一緒に取るパターンです。

育休は同時取得もできるので、このパターンなら夫婦二人で協力して子育てをすることができます。

この場合、後から取得した方が1歳2カ月まで育休を取れます。

パターン③ママが育休終了後、間をあけてパパが育休取得

ママとパパが間をあけて育休を取得する場合、気を付けなければいけないのはママの育休期間です。

育休は子供が1歳になる前日までに取得しなければいけません。

ママが育休期間を1歳になるギリギリまで取得しており、パパの育休開始までに子供が1歳を迎えてしまうとパパは育休を取ることができません。

間を空ける場合は、必ず後から育休を取る方の時期を確認しておきましょう。

パパママ育休プラスを利用する時の注意点は?

当たり前ですが、給付金が出るとはいえ収入総額は減ってしまいます。

会社によってはボーナスや退職金にも影響が出る可能性があるので気を付けましょう。

それから、事前にお互いの育児に対する方針などを話し合って決めておかないと、ママとパパで生活リズムや食事内容が全く違う、ということになりかねません。

子供の成長を第一に考えつつ、どちらが面倒をみていても子供にとってストレスにならないよう、生活リズムを整えてあげましょう。

パパママ育休プラスの申請方法、申請時期は?

パパママ育休プラスは、普通の育休と同じく開始予定日の1カ月前までに申請する必要があります。

基本的には会社に必要書類を提出後、会社がハローワークへ提出します。

受理までに多少時間がかかかることを考えて、できるだけ早めに必要な書類を提出しましょう。

必要書類は以下になります。

  • 配偶者が育休を取得していると確認できる資料(配偶者が支給された育児休業取扱い通知書の写しなど)
  • 育児休業給付金の支給対象者の配偶者であることを確認できる資料(住民票など)

また、気を付けなければならないのが、育休の申請と育児休業給付金の申請はそれぞれ別ということ。

育休は開始予定日の一ヵ月前までに申請が必要ですが、育児休業給付金は育休が開始してから申請です。

それぞれ別の申請になるので、生まれてから慌てることのないようにしっかり準備をしておきましょう。

パパママ育休プラス以外にもある!パパの育休制度「パパ休暇」とは?

パパママ育休プラス以外にも利用できるパパの育休制度として、パパ休暇というものがあります。

これは、子供が1歳になるまでの間、パパが2回育休を取れる制度です。

パパ休暇を利用するための条件は

  • 子供が生まれてから8週間以内に育児休業を取得していること
  • 子供が生まれてから8週間以内に育児休業を終了していること

です。

例えば、生後8週間は家でママと赤ちゃんの生活のサポートをして復職。

その後子供が歩き出したりと活発になってくる頃に、もう一度育休を取得する、という方法です。

2度目の育休には、取得日数の指定や上限・下限などはありません。

また、パパ休暇とパパママ育休プラスは同時に利用できるので、2度目の育休を1歳2カ月まで取ることもできます。

育休が取りたいけど取りづらいパパはどうしたらいい?

「2度も長期的に休めない」「育休は数日が限界」という忙しいパパも多いと思います。

現実問題、何カ月も職場を休むのは厳しい、けど育休は取りたい…そんなパパはどうしたらよいでしょうか。

育休は1日からでもOK!まずは気軽に休んでみる

育休と聞くと、なんだか長期間休まないといけないイメージがあるかもしれません。

実は、育休は1日から取得OK。

有休を取得するような気持ちで、気軽に休んでみるのも一つの手です。

パパ休暇、パパママ育休プラスを利用しない育休もOK

パパ休暇、パパママ育休プラス制度を利用しない育休の取得も、もちろん可能です。

そもそも、育休とは雇用保険の「育児・介護休業法」に基づいて定められている制度なので、雇用保険に加入している人であれば誰もが取得できます。

育休制度をさらに充実させ利用しやすくしたものがパパ休暇、パパママ育休プラスですが、それらを利用せずに育休を取ることもできます。

男性の場合は産休がないため、生まれた日から育休を取ることができます。

その際、育休を取る時期は子供が生まれてから生後2か月の間、ママが産後休暇と呼ばれる期間をおすすめします。

なぜなら、生後2カ月以内に育休を取っておけば、後から「やっぱり2度目の育休を取りたい!」と思った時にパパ休暇を利用して育休を取ることができるからです。

子育てが想像以上に大変だった、もっと子供と一緒に過ごしたい…など、子供が生まれると

ライフスタイルも一気に変わり、もっと育休が欲しい!なんてことになるかもしれません。

それに産後すぐは新生児の育児でママもとにかく大変な時期ですよね。

いざ必要になった時に家族の助けになれるよう、育休はできるだけ生後2ヵ月以内にとっておくといいですよ。

まとめ

パパママ育休プラスとは、夫婦で育休を取得することで、本来なら1年の育休を1年2カ月(最大1年6ヵ月)取ることができる制度です。

ママが1年育休を取るよりも長い間休むことができ、さらに取得する時期によっては育休中に支払われる育児休業給付金が数十万円多く受け取ることができます。

また、パパママ育休プラス以外にも、1年の間に2度育休が取れるパパ休暇という制度もあります。

パパママ育休プラスとパパ休暇を組み合わせれば、1年2カ月の間に2度育休を取ることも可能です。

大切な我が子の0歳は一度きり。

仕事はもちろん大切ですが、思い切って育休を取って子育てに参加してみませんか?

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この記事の監修

森 瞳
NPO法人umi 代表理事
自分自身の妊活をきっかけに、世の中の妊娠に関する知識不足に気づき、妊娠、不妊、不妊治療に関する正しい知識を啓蒙するNPO法人umiを立ち上げる。
3年間の妊活の末に授かった2人の男の子の育児に奮闘する一方で、交流会や動画制作、本の出版を通じて、啓蒙活動を拡大中。

太田 恭子
管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、幼児食マイスター、ベビーフードインストラクター 東京女子大学卒業後、フリーアナウンサーとして活動。
「子供の好き嫌いをなくすのは、親の役目」と考えたことから、食育に関する資格を取得。
食育をテーマにした、各種セミナーなどを開催中。

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