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発達障害の原因は親?診断を受け入れるまでの4つのステップ

自分の子どもが発達障害だと診断されたとき、大半の方がショックを受けることでしょう。

「もしかして原因は親の自分にあるのではないか?」

「自分の育て方が悪かったのかな?」

と悩んでしまう方も少なくありません。

しかし、発達障害に関してはまだまだ分からないことが多いのが現状です。

「親のせい、育て方のせいなのかな」と悩む必要はないのです。

そこで今回は、発達障害の原因や、子どもが発達障害と診断された親の心理的な部分をご紹介していきます。

ぜひ参考にしてくださいね。

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発達障害の原因は親なのか?

発達障害には遺伝的要因と環境的要因の2つの要素が関係しているといわれています。

とはいえまだまだ研究段階であり、分からないことが多いのが現状です。

発達障害とは?分類と特徴

遺伝的要因と環境的要因の2つの要素について解説する前に、発達障害について簡単に学んでおきましょう。

まず発達障害は、発達障害者支援法により次のように定義されています。

「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」

発達障害は主に次の3つのタイプに分類でき、その特性もそれぞれ異なります。

  1. 自閉症スペクトラム障害(ASD)

言葉の発達の遅れ、コミュニケーションの取り方など対人関係の障害、行動におけるこだわりの強さが特徴。

アスペルガー症候群および広汎性発達障害もこれに該当する。

  1. 注意欠如・多動性障害(ADHD)

集中ができない、年齢に見合わない多動、考えより体が先に動く(衝動性)が特徴。

  1. 学習障害(LD)

全体的な知的発達に問題はないが、読み書きや計算などが難しい傾向がある。

このほか、トゥレット症候群や吃音症、チック障害なども発達障害に含まれます。

遺伝的要因と環境的要因

遺伝的要因は親からの遺伝、環境的要因は生まれる前から現在までの、感染症や薬物・飲酒・健康状態などのあらゆる要素を指します。

そして少なくともこれら2つの要因が関係していることは分かっていますが、より具体的な原因はいまだ解明されていません。

中には「私の育て方が悪かったのだろうか…」と悩む人もいますが、発達障害のほとんどは先天(遺伝)的なものが原因だといわれています。

また環境的因子についても親がコントロールできるものは極めて少なく、「育て方が原因かも」と悩む必要は決してないのです。

発達障害の子どもを持つ親の想い

自分の子どもが発達障害だと診断された場合、いったいどんな感情を抱くのでしょうか。

ここからは子どもが発達障害と診断された時の実際の気持ちや、その後の気持ちの変化についてご紹介します。

子どもが発達障害と診断された瞬間の気持ち

実際に、自分の子どもが発達障害だと診断された方の声を集めてみました。9

診断結果に対して「ショックが大きい」というマイナスな感想は当然あるものの、「結果が分かってスッキリした」「今後の方針が見えてよかった」とプラスの感想も見受けられました。

発達障害は、確定ではないが傾向のある”グレーゾーン”の診断で留まることも多く、解決策をなかなか見いだせないこともあります。

そのため、発達障害の診断が確定されることで適切な解決策を模索するきっかけとなり、結果的に診断が親子にとってプラスに働くこともあるのです。

気持ちの変化ー診断を受け入れるまでのステップー

上記でも紹介したように、子どもに発達障害の診断がくだることは、必ずしも簡単に受け入れられることではありません。

しかし、永遠に悲観的な気持ちが続くことでもないのです。

親が子どもの発達障害を受け入れるには4つのステップがあるとされています。

「参照元(厚生労働省):https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1298171.htm」

詳しくみていきましょう。

疑念・混乱

幼児期に、通常の発達と比べてズレがあり「何か気になる」と感じる保護者が多い。

集団行動がうまくできない場合は育て方に問題があるとして責められることもある。

子どもに対して心配する気持ちがありつつも否認したり、混乱に陥ったりする保護者もいる。

ショックと安堵

医師の診断を受けて診断名がついたとき、大きなショックを受ける。

その一方で、育て方の問題ではなかったのだと安心する気持ちになる保護者が多い。

努力・挑戦

発達の遅れを取り戻すため、親子で課題や行動に対しての取り組みが始まる。

障害の受容

以上のような段階を経て、子どもの状態を正面から受け入れられるようになる。

課題に背伸びをすることなく、将来を見通して現実的な対処をし始める。

適切な支援・療育を重ねることで苦手な部分を克服したり、得意分野で補うことができる場合がある。

一方、どうしても克服できない部分や、生涯にわたり何らかの困難を伴うこともある。

このように、段階を踏んで親子ともに発達障害への向き合い方は変化していくものです。

無理をせず、少しずつ親子ともに発達障害と向き合っていきましょう。

発達障害の子どもに親がしてあげられること

子どもが発達障害と診断されたとき、親としてどういった行動ができるのでしょうか。

最後に子どもとの向き合い方について解説していきます。

また、発達障害を支援する・相談できる団体・窓口についても紹介しますので、参考にしてくださいね。

発達障害の子どもとの向き合い方ー心のケアー

発達障害の子どもは、以下のような問題に直面することがあります。

  • 勉強についていけない
  • 他の子とうまくなじめない
  • 忘れ物をして先生に怒られる

このほかにも周囲と比べてうまく出来ないことが多く、怒られてショックを受けたり、自信を失ったりすることがあるでしょう。

しかし、こういったことを繰り返していると、二次障害(体の不調や精神の不調など)を引き起こす可能性を高めてしまうのです。

そのため親は、子どもの些細な成長に気づき褒めてあげるなど、ポジティブな言葉がけが重要になってきます。

できないことを指摘・否定することなく、人にはそれぞれ得意・不得意があることを理解し、尊重して接してあげましょう。

ただし、決して甘やかすということではありません。

時には厳しく接しながらも、子どもの理解に徹し、支援をしていくことが大切なのです。

医療機関を活用する

注意欠如・多動性障害(ADHD)には、症状を和らげるのに効果的な薬があります。

うまく活用することで、子どもの能力を引き出す助けとなるのがメリットです。

処方するには、医師の診断と説明を受ける必要がありますので、まずは医師に相談してみてくださいね。

支援団体や相談窓口

発達障害の悩み・相談を身近な人に気軽にできないこともあるでしょう。

そんな時は、以下のような支援団体・相談窓口を利用してみてはいかがでしょうか。

  • 保健所
  • 地域の保健センター
  • 地域の発達障害情報・支援センター
  • 児童相談所
  • 医療機関

こちらから、お住まいの地域にある発達障害者支援センターを検索できます。

まとめ

自分の子どもが発達障害だと診断されたとき、大きなショックを受けることでしょう。

しかし、その原因のほとんどは先天(遺伝)的なものです。

「自分の育て方が悪かったのかな?」と悩む必要はありません。

子どもの発達障害を受け入れるには4つのステップがあるとされていますので、少しずつゆっくりと向き合っていけばよいのです。

そのためにもまずは、子どもの成長を細かく観察し褒めてあげることで、子どもが伸び伸びと生活できる環境を作ってあげましょう。

発達障害に悩み話を聞いてほしいことがあれば、地域の保健所や発達障害支援センターを活用してみるのも一つの手段です。

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この記事の監修

森 瞳
NPO法人umi 代表理事
自分自身の妊活をきっかけに、世の中の妊娠に関する知識不足に気づき、妊娠、不妊、不妊治療に関する正しい知識を啓蒙するNPO法人umiを立ち上げる。
3年間の妊活の末に授かった2人の男の子の育児に奮闘する一方で、交流会や動画制作、本の出版を通じて、啓蒙活動を拡大中。

太田 恭子
管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、幼児食マイスター、ベビーフードインストラクター 東京女子大学卒業後、フリーアナウンサーとして活動。
「子供の好き嫌いをなくすのは、親の役目」と考えたことから、食育に関する資格を取得。
食育をテーマにした、各種セミナーなどを開催中。

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