共働き世帯が増えてきた影響で問題になっている「待機児童問題」。
これから子どもが生まれる予定という人にとって気になるのが「保活」ではないでしょうか。
昔と違い、保育園に子どもを預けようと思うと事前に情報収集したり、実際に見学に行ったり、少しでも点数をアップさせるための工夫が必要になります。
この一連の活動を「保活」と言いますが、具体的にいつから始めたらいいかわからない、という人もいると思います。
この記事では保活をいつから始めたらよいのか、また保活をやっていく上で抑えておきたいポイントなどを認可園に絞って説明します。
保活はいつから始めるもの?
結論からいうと、保活は妊娠中に始めるのがよいです。
また申し込みはできないですが、情報収集なら妊娠中でも可能です。
子どもが生まれてからでは時間がなかったり、体力が落ちていたり、なかなか思うように動けません。
また激戦区だと見学の電話連絡すらなかなか繋がらない場合があります。
そのため保活は余裕をもって妊娠中に始めるのがおすすめで、実際多くの人が妊娠中に保活を始めています。
なお入園基準は自治体によってまちまちです。
まだ妊娠していなくても、子どもが欲しいと思っていて、かつ今後引っ越す予定のある人は保育園事情も踏まえて引っ越し先を決めると良いでしょう。
保活でやるべきこととやる順序
それでは実際に保活ではどのようなことをやるのか、やっていくとよい順番に解説します。
必ずしも絶対にこの順序で保活をしないといけない、というわけではないのですが、この順序でやっていくとスムーズに進んでいきます。
ポイント
- 自治体・園のホームページや役所などで情報収集
- 見学予約
- 見学
- 点数に不安があるときの対策
それではひとつずつ解説してきます。
自治体・園のホームページや役所などで情報収集
ここが一番重要なポイントです。
特に自治体ホームページでは入園する際に必要な情報が公開されています。
特に確認しておきたいのがこの3点。
ポイント
- 申し込みスケジュール
- 選考の基準となる「点数」の詳細
- 自宅から通える範囲にある園
まずは申し込みスケジュールです。
ここを把握していないと、気づいたら申し込み期間が終わっていた、ということにもなりかねません。
また自治体によって変わりますが、出産前でも入園申し込みができる場合があります。
申込期間はまだ妊娠中だけど、0歳児クラスに4月入園させたい場合などは、あきらめずに役所に確認しましょう。
一番に確認したいポイントでもあります。
次は選考基準となる「点数」の詳細もしっかりとみておきましょう。
これは住んでいる自治体によって基準が変わってきます。
また基準は毎年同じものとは限らず、変更される場合もあるので最新の情報を確認しないといけません。
最後に自宅から通える範囲にある園の把握です。
入園可能な園が多かったとしても、自宅から通えないような園は避けたいからです。
できる限り多くの園に申し込みをしておきたいところですが、最初から通うのが無理とわかっているところは事前に確認しておきましょう。
見学予約
申し込みスケジュールなどが確認出来たら次は見学です。
見学は必須ではないものの、子どもが1日の大半を過ごす園の雰囲気は把握しておきたいものです。
見学時は必ず事前に電話にて予約をしましょう。
飛び込みでの見学は、迷惑になるのでNGです。
予約時の電話は比較的先生の手が空いている14時前後がよいと言われています。
また候補日は複数準備しておくと良いでしょう。
まだ入園していないとはいえ、できる限り迷惑にならないよう心掛けてください。
見学
見学時は園の雰囲気や子どもの様子をしっかり見ておきましょう。
またホームページや役所の担当者ではわからないことも先生に聞いておくと良いです。
例えばオムツの管理。
紙おむつなのか布おむつなのか。
また使用済みオムツは持ち帰りなのか、園で処分してもらえるのか。
他にも給食でアレルギー対応はしてもらえるか、早朝・延長保育の詳細など、実際に自分の子どもが通っている様子を想像して質問しましょう。
すぐに質問が思い浮かぶか不安、という人は、見学する前に聞きたいことをまとめるのがよいですね。
点数に不安がある時の対策
保育園激戦区では、両親ともにフルタイム勤務でも入園できないことがよくあります。
これは保育園を希望している人が多いだけではなく、兄弟がいる家庭やシングルマザー、生活保護家庭を優先する自治体が多いためです。
自治体によっては一時保育やベビーシッターなどを使用していると点数がプラスされるところもあります。
点数に不安がある場合は、無認可園に入れたり、ベビーシッターを活用したり、一時保育を利用することも視野に入れましょう。
なおベビーシッターなどを使う場合、単に知り合いに預けるだけでは点数は加算されません。
有償で預けることが加算条件になっていることが多いので、ご注意ください。
もちろん全自治体ではなく、また上記以外にも点数が加算されるケースがあります。
逆に点数が減るケースもあります。
例えば働いていない祖父母が近隣に住んでいる場合などにマイナスされるケースが多いようです。
どういう時に点数が増えたり減ったりするのか、必ず事前に確認し、点数を増やすためにできそうなことは全部やっていきましょう。
保活のスケジュール(例)
では保活はいつからどのように始めたらよいかがわかりやすいように、スケジュール例を紹介します。
<保活のスケジュール例:8月生まれの場合>
12月~4月:情報収集
5月~7月:見学予約・見学、再度申し込み要項確認
8月:出産
10月~12月:申し込み
1月~2月:発表
4月:入園
スケジュール例を見ると、出産から申し込みまで期間が短いです。
ここからもわかるように、保活は妊娠中に開始するのがベターですね。
また、入園は1歳児クラスよりも0歳児クラスがおすすめです。
理由はどの地域でも1歳児クラスは激戦だからです。
0歳児クラスからそのまま1歳児クラスに持ち上がるため、1歳児クラスの空きは少ないところが多いです。
例えば1歳児クラスに入れようと思ったとき、0歳児クラスの定員が10人、1歳児クラスの定員が15人の場合、募集されるのは5人だけ。
対して0歳児クラスの募集は10人です。
どうしても入園させたい場合は、1歳児クラスよりも0歳児クラスを狙いましょう。
ただし生まれ月によっては0歳児クラスに入園することができないこともあります。
例えば入園可能月齢が4ヵ月~の場合、早生まれは0歳児クラスの4月入園はできません。
このような場合、可能性は低いと思われますが、0歳児の途中入園の申し込みをしましょう。
引っ越しなどでまれに空きが出る可能性があります。
1歳児入園時期まで何もしないよりはいいでしょう。
なお途中入園の場合、入園を希望する月に応じて「申し込み締切日」が設けられています。
出産までに申し込み締切日はしっかり確認しておくことが大切です。
それでは早生まれのスケジュール例も紹介します。
<保活のスケジュール例:2月生まれの場合(入園可能月齢が4ヵ月~)>
8月~11月:情報収集
12月~1月:見学予約・見学、再度申し込み要項確認
2月:出産
4月:0歳児クラス途中入園申し込み
※以下、途中入園できなかった場合
8月:見学予約・見学、再度申し込み要項確認
10月~12月:1歳児クラスの4月入園申し込み
1月~2月:発表
4月:1歳児クラス入園
途中入園を希望していたとしても、1歳児の4月入園前には再度申し込みが必要な場合が多いので、忘れずチェックしておきましょう。
住んでいる地域の保活情報を手に入れるなら
いつから保活を始めるのか、またどのタイミングで情報収集すればよいかなどは地域差があります。
もし周りに知り合いも少なく情報が入手しにくいという人は、お住まいの地域の情報が載っているサイトやアプリも活用しましょう。
東京や神奈川で保活をする人は「保活ナビ」というアプリが便利です。
参照:保活ナビ
口コミだけでなく、保活を行う上でためになる情報も随時更新されています。
また東京・神奈川以外の地域にお住まいであれば、ネットで「お住まいの自治体名 保活」で検索してください。
地域ごとの保活情報がたくさん出てきますので、その中で自分に合うサイトを見つけてください。
お住まいの自治体名には都道府県ではなく、市区町村名を入れるのがコツです。
まとめ
内閣府が発表した資料「保育分野の現状と取組について」によると、保育園の申込者数は年々増加しているようです。
そのため重要になるのがこの保活。
保活をはじめるのが遅く、希望の園に入れなかった、ということがないよう次の3点は特に意識しておきましょう。
ポイント
- 保活は妊娠中にはじめるのがよい
- 情報収集は妊娠前でもOK
- 自分の住んでいる地域の情報を入手する
認可保育園入園は狭き門です。
しっかり保活を進めていき、希望の園に入園できるようにしましょう。