「子供の体温が高いけど、大丈夫なのかな?」
「体温が高いときってどうしたらいいの…?」
こんな悩みはありませんか?
子供を測ったときに、想像より体温が高く驚いてしまうことはあると思います。
この記事では子供の平均体温や発熱時の対処法、体温を安定させやすいコツについてまとめました。
できるだけ平均体温を保つ方法を知りたいのであれば、ぜひ参考にしてくださいね。
子供の平均体温はどれくらい?
子供の平均体温はどれくらいなのでしょうか?ここで詳しく解説します。
子供の平均体温はおよそ36~37度くらい
テルモ体温研究所の調査によると、子供の平均体温はおよそ36~37度くらいです。
ただ体温は個人差があるもの。
平均体温が35度台の人もいれば、37度に近い人もいます。
とくに子供は、体温を調整する機能がまだ未熟です。
大人に比べて体内でつくられるエネルギー量が多いので、体温が高くなりやすいです。
さらに熱を測る時間帯や室温・服装など、環境の変化を受けやすい傾向があります。
36~37度という体温は、あくまで目安と考えておきましょう。
体温は測る部位・時間帯によって変動する
体温は、測る部位・時間帯によって変動します。
測る部位にはワキ・口(舌の下)・耳・直腸などがあり、体の中心に近づくほど高くなり安定しやすいです。
また測る時間帯によっても変動し、1日のうちで早朝は低く夕方に高くなると言われます。
より正確な平熱を把握しておきたいのであれば、下記のように1日に4回ほど熱を測っておのがおすすめです。
起床時
昼ごろor午前中
夕方or午後
夜or寝る前
ここで注意したいのは、食事・運動・外出のあとは体温が高くなりやすいこと。
より正確な体温を知りたいのなら、各活動のあとに30分ほど待ってから検温しましょう。
子供が平均体温より約1度上がったら「発熱」の可能性あり
子供の場合、平均体温より1度上がったら「発熱」の可能性があります。
平均体温が36.5度くらいであれば、37.5度になったときが発熱したと言える状態です。
「感染症や医療に関する法律(感染症法)」では、37.5℃以上が「発熱」、38 ℃が「高熱」と定義されています。
ただ先ほどもお伝えしたように体温には個人差があるため、あくまで目安の数値です。
ですが基準を知っておくと、いざというときに慌てずにすむため知っておけば役立つことはあると思います。
子供の体温が37.5度を超えたときの5つの対処法
ここで、子供の体温が37.5度を超えたときの対処法を5つお伝えします。
①まずはクーリングで子供の熱を下げる
まずはクーリングを行い、熱を下げる手助けをしてあげましょう。
クーリング方法には、主に下記の5つがあります。
ポイント
薄着にする
室温を高くしすぎない(目安:夏は28度、冬は20度くらい)
水枕・冷却シートなどで頭・おでこをひやす
汗をかいていたら、着替えさせる
ほんのり温かい蒸しタオルで身体をふく
ここで気をつけたいのは、クーリングを行うタイミング。
熱が上がっているタイミングにいくら冷やしても、平均体温に近づきません。
反対に熱が下がりやすいタイミングは、手足が冷えておらず汗をかいてきたとき。
効果が出やすいので、子供が心地よく感じる範囲でサポートをしてあげましょう。
②解熱剤の使用は38.0~38.5度以上が目安
解熱剤を服用する目安は、38.0~38.5度以上の熱があるときです。
発熱に加えて子供が苦しそうだったりよく眠れなていなかったりするなら、解熱剤の使用を考えましょう。
ただ38.0℃以上の熱があっても、子供が元気に遊んでいるのであれば使う必要がないケースもあります。
発熱は、体内にはいったウイルス・細菌から体を守る防御反応なので、基本的に下げる必要がないからです。
解熱剤は一時的に熱を下げ、食事や睡眠を十分に確保できるようにするためのもの。
発熱の原因である病気を治すわけではないので、必ず処方した医師の指示に従って使用してくださいね。
③食事は水分を中心にとる
子供が発熱した場合、こまめに水分補給を行いましょう。
発熱によってたくさんの汗をかくため、脱水症を防ぐ必要があるからです。
とくに「経口補水液」や「幼児用のイオン飲料」などは、熱中症対策に使われるほど体内に吸収されやすいのでおすすめ。
ですが心配だからといって、ムリにたくさん飲ませる必要はありません。
子供の要望に合わせて、一口ずつ何回かに分けて飲ませると効果的です。
④お風呂はムリのない範囲で入る
発熱時のお風呂は、子供の状態に合わせて判断したいところ。
熱が38度くらいある場合でも、子供の機嫌がよく元気なら入浴しても大丈夫です。
40度以下の熱すぎないお湯に軽くつかり、汗を流して清潔にしてあげるとよく眠れることもあります。
ただ37度くらいの発熱でも元気がないときや、咳や嘔吐をするのならムリはしないほうがいいかもしれません。
お風呂に入ることで体力を消耗してしまうため、元気になるのを待ってから入りましょう。
⑤病院へ行くタイミングは、体の状態を見て判断する
【子供が発熱したときに受診を考える9つの目安例】
ポイント
生後3カ月未満で、38℃以上の発熱がある
顔色が悪く、苦しそうにしているとき
元気がなく、ぐったりしているとき
38℃以上あり、頭痛や嘔吐などの症状があるとき
意識がもうろうとしているとき
苦しそうに呼吸をしているとき
強い腹痛をうったえるとき
ひきつけを起こしたとき
急に38度以上の熱が出たとき
病院にかかるタイミングの目安例には、上記の9つがあります。
子供の体力を考慮して熱の高さだけでなく、機嫌や症状などからも受診すべきか判断しましょう。
もし休日や夜間で不安な場合、子供医療電話相談事業(#8000)を利用するのもおすすめです。
小児科医師や看護師からアドバイスを受けられるだけでなく、最寄りの夜間急病センターを教えてもらえるので安心できます。
ただ子供が感染症にかかっていないのであれは、なるべく平均体温で過ごしてもらいたいもの。
どうすれば、変動しやすい子どもの体温を安定させられるのでしょうか。
子供の平均体温を安定させやすい3つのコツ
ここで、子どもの体温を安定させやすい3つのコツを紹介します。
①体温調整がしやすい服装で過ごす
まず1つ目は、体温調整がしやすい服装を心がけることです。
冒頭でもお伝えしたように、子供は体温を調整する機能がまだ十分に発達していません。
そのため気温の変化に繊細で、対応しきれずに体温が変化しやすくなります。
子供が快適に過ごしやすい服装の目安は、大人より1枚少ない枚数で着ること。
冬でも室内で過ごすのなら、長袖のTシャツに薄めのカーディガンをあわせるなど、簡単に調整できる服装がおすすめですよ。
②規則正しい生活で睡眠のリズムをしっかり整える
次におすすめしたいのは、規則正しい生活で睡眠のリズムをしっかり整えること。
規則正しい生活は、内蔵の働きを調整する自律神経を安定させます。
1~3歳の乳幼児期に必要な睡眠時間は11~12時間といわれるため、できるだけ20~21時は眠るようにしましょう。
ただ子供の健康を願うあまり「はやくはやく!」と急かして寝かしつけなくても大丈夫。
子供は就寝時にママ・パパの笑顔を見られたとき、安心してよりぐっすり眠れるものです。
家事を時短したり家族で協力したりと、就寝時間が早くなる工夫を少しずつして、十分な睡眠を確保してくださいね。
①タンパク質・ビタミン類を積極的にとる
最後にお伝えするのは、タンパク質・ビタミン類を積極的にとる方法です。
タンパク質・ビタミン類には、免疫細胞の活動を助ける効果があります。
免疫細胞とは、血液中にある白血球のこと。
白血球には、体内のウイルスや病原菌を退治してくれる働きがあります。
タンパク質は体温の上昇を助けて血流を良くし、ビタミン類は白血球の数を増やして元気にする効果があるため免疫力UPにつながるのです。
肉・魚はもちろん、牛乳・ヨーグルトは手軽にタンパク質をとれるためおすすめです。
旬の野菜・果物などをプラスして、バランスの良い食事をとりましょう。
まとめ
子供の平均体温は、35.0~37.4度くらいです。
平均体温より約1度上がったら、発熱の可能性があります。
ですが、お伝えした体温はあくまで目安。
個人差があるので、わが子の平均体温を知っておくと、いざというときに慌てずに対応できますね。
また病気にかかりにくい元気な体をつくるためは、免疫力を高めることがポイントです。
食事や規則正しい生活を意識して、病気に強い体づくりのサポートをしてあげましょう!