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効果的な叱り方を解説!子供の年齢、性別で叱り方を使い分けよう

子育てをしていると、多くの人がどうやって子供を叱ればいいの?という悩みに直面すると思います。

「ガミガミ叱りすぎ?」「何度も言ってるのにちっとも治らない!」など、子供への叱り方や伝え方に誰もが一度は悩んだことがあるはず。

もし何度叱っても改善されないのなら、もしかしたら叱り方が間違っているのかも?

そこで今回は、効果的な子供の叱り方について説明していきます。

逆効果になる叱り方もあわせて説明するので、「つい良くない叱り方をしてるかも!」と思った方は、ぜひこの記事を読んで効果的な叱り方を実践してみてくださいね。

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子供に伝わる効果的な叱り方って?

「うちの子、いつも叱ってるのに全然聞いてない!」そんな時は、叱り方を変えてみたら伝わるかもしれません。

ここでは、子供により効果的に伝える叱り方について紹介します。

①理由を説明する

誰だって、理由もわからないまま叱られるのは嫌ですよね。

大人なら考えればわかると思うことでも、子供は説明をされなければわかりません。

自分が叱られる理由が解らないと、何が悪かったのか、どこを改善すればいいのか解もらない、となってしまうんです。

叱る時、どんな行動が悪かったのかを最初に伝えることで、その後の注意や改善点も頭に入ってきやすくなるんです。

ポイント

  • 周りの人が迷惑しているよ
  • お菓子を食べ過ぎたらご飯が入らないよ

といったように、ダメな理由を説明してあげましょう

②ゴールを設定する

例えば、「うるさい!」と怒られると子供はどうなるでしょうか。

一瞬は声を潜めるかもしれませんが、またすぐに大声を上げてしまい、結局親は「うるさいって何回言えばわかるの!」と怒鳴ってしまう…なんて、良くある話ですね。

そもそも「うるさい」というのは、ただの主観的な意見です。

子供が騒いでるのを鎮めたいなら

  • 走らないで歩いて
  • 大きな声を出さないで、もっと声を小さくして

と具体的な行動で指示しないと伝わりません。

叱られた後、どうすればいいのか、ゴールを設定してあげなければ、子供は叱られてもどうしたらいいのかわからず、結局同じことを繰り返してしまいます。

③子供の気持ちを肯定してから叱る

大人からしたら危険な行動、迷惑な行動でも、

  • お母さんに伝えたくてたまらないことがあったので大声で叫んだ
  • 道路を走っている車を触りたくなった

など、子供には子供なりの理由があってやったのかもしれません。

それなのに突然頭ごなしに叱られたら、子供は自分の感じた素直な気持ちそのものまで否定されたような気持ちになってしまいます。

そんな時は、

ポイント

  • 面白い物を見つけたんだね
  • 車に触りたかったよね

と子供の気持ちをまず肯定してから、それでも危険なこと、迷惑だからやめた方がいい、ということを伝えましょう。

④改善したら褒める

できないことは目につきやすいですが、できるようになったことを褒めるのは意外と見落としがちです。

なぜなら、大声を上げない、道路に飛び出さないなどは一度できるようになってしまうと、それが当たり前になってしまうからです。

もし以前できなかったことができるようになっていると感じたら、どんな些細なことでも褒めてあげましょう。

子供は変化に気づいてもらえることで愛情を確認し、自己肯定感を育んでいきます。

⑤いけないことをしたその場ですぐに叱る

叱る時は、できるだけその場ですぐ叱りましょう。

後から「あの時のことだけど~」と叱っても、子供は覚えていないことが多いからです。

それだけでなく、過去のことを自分の都合のいいように記憶している場合もあり、叱っても「そんなことしてない!」と言われてしまうこともあります。

記憶が新しいうちに叱れば、子供も自分の行動を振り返りやすく、叱られた内容も理解しやすいでしょう。

叱るほど逆効果になる?効果が出にくい子供の叱り方

人格を否定する

正すべきは子供のした行動であって、人格そのものではありません。

人格を否定して子供の心を傷つける行為は、ただの親のストレス発散です。

また、自分を産んだ親から人格を否定されるというのは、子供からすれば存在そのものを否定されていると感じることもあるでしょう。

  • こんなこともできないなんてダメな子
  • そんな風に育てた覚えはない

などといった発言は、絶対にやめましょう。

質問で追い詰める

「何回言ったらわかるの?」というように、質問形式で相手を問い詰めるやり方です。

これらは一見相手に質問しているようですが、実際には正解がありません。

何回言ったら理解ができるかなんて、子供にも親にもわからないからです。

どう答えても正解がない問いを何度もぶつけられると子供は黙るしかなく、親が一方的に言いたいことを言って終わってしまいます。

感情的に怒鳴る

感情的に親が怒鳴りつけると、子供は恐怖で頭がいっぱいになってしまいます。

そうすると、何に叱られているのかもわからないまま、親の怒りが静まるのを待つだけ、もしくはとりあえず謝ってその場をやり過ごすようになってしまいます。

罰を与える

罰を与えると、子供はその場では従います。

しかしそれは自分が悪いことをしたから直しているのではなく、罰を怖がって言うことを聞いているにすぎません。

罰に慣れてしまえばまた同じ過ちを繰り返します。

叱り方に一貫性がない

同じ行動をしても昨日は怒られなかったのに今日は何故か怒られた、など叱る内容に一貫性がないと子供はどうしていいのかわからなくなってしまいます。

とはいえ、環境によってはいつもと同じように叱るのが難しい場合もありますよね。

そんな時は、「今日はお友達がいるから特別にお家で騒いでもいいけれど、いつもは騒いじゃ駄目だよ」など、いつもと対応が違う理由を説明してあげましょう。

漠然とした言葉で叱る

  • いいかげんにして!
  • ちゃんとしなさい!

といった漠然とした言葉は、どんな場面でも使えるのでつい多用しがちですが、具体性に欠けるので子供に伝わりません。

  • ちゃんと前を見て歩きなさい
  • もうその遊びはやめなさい

など、叱る時は必ずどうして欲しいのか、具体的な指示をするようにしましょう。

正しい叱り方で子供が得られるの3つメリット

効果的な正しい叱り方をすれば、子供にも親にも大きなメリットが生まれます。

ここでは、正しく叱ることで得られるメリットを3つ紹介します。

①社会のルールが身に付く

例えば、お腹が空いたからといってお店の菓子をその場で食べるのは社会のルール違反ですよね。

ここで、どうせ言っても解らないから…と子供を叱らず放っておいたら、子供は自分が間違っていると学ぶことができません。

子供が社会のルールを無視して自分勝手な行動をした時、叱って間違いを正し社会のルールを教えるのは、親の義務でもあり将来の子供のためでもあります。

②他人を傷つける行為を防げる

相手を傷つけてはいけない、周囲の迷惑になる行動は控える、といったことを知らずに自分勝手に生きていると、将来的に誰かを傷つけてしまう可能性があります。

どんな理由があろうとも、暴力・暴言で人の心や体を傷つけることは、何人たりとも絶対に許されることではありません。

また、誰かを傷つけた報復として子供自身にも危害が加えられるかもしれません。

社会のルールを守って生きることは、他者はもちろん自分自身の安全のためにも必要なことです。

③命を守ることができる

踏切を通過している電車に近づく、ボールを追いかけて道路へ飛び出すなど、命の安全が脅かされるような行為をしたときこそ、しっかりと叱らなくてはなりません。

なぜなら、その場で危険だと教えておかないと取り返しのつかないことになるかもしれないからです。

命に危険が及ぶようなことをした時は有無を言わさず叱ることで、子供は自分自身の命を守る方法を学びます。

叱るのも親子の大切なコミュニケーション

子供は社会のルールや身の守り方、人とのコミュニケーションの取り方を親や身近な大人から学んでいきます。

時には厳しい言葉で叱られることで学ぶ時もあるでしょう。

正しく叱ることは、子供の意見を聞きながら親が持つ知識や経験を子供に伝えていく、いわば一つのコミュニケーションです。

ただ頭ごなしに怒鳴る、子供の意見を聞かずに正論を一方的に言うのはコミュニケーションではないですよね。

子供がよくない行動をした時こそ、どうすればよいのかを伝えるだけでなく、子供の気持ちや意見に寄り添いお互いの考えを伝え合うよう冷静に勤める努力が必要です。

男女で効果的な叱り方は違う

効果的な叱り方も男女によって違います。

一人一人の個や性格にあわせた叱り方をすれば、より効果的です。

男の子の場合

性格や個性で違いはありますが、基本的に男の子は

  • 衝動的なことが好き(大声を出す、突然走り出す)
  • 一番になりたがる
  • 言葉や態度で反抗する

という性質があります。

男の子は叱られている途中でも、親の言葉をさえぎって反論したり気になるものがあれば目で追ってしまったり、衝動的、反射的な行動を取りがちです。

また、言葉の裏の意味や含まれている内容を察する能力も女の子に比べて劣っています。

長々と説明する、優しい言葉で伝えても、男の子は自分が注意されているとは思いません。

男の子を叱る時は、端的に短い言葉で伝えると効果的です。

特に小さな子供の場合は、ハッキリと「ダメ!」と伝えるのもいいでしょう。

女の子の場合

一方、女の子の場合は

  • 周囲の空気に敏感
  • 人間関係を大切にする
  • 大きな音や雰囲気、怖い物、男性が苦手

という性質があります。

男の子のようにガツンと大声で叱ってしまうと、大きな声で怒られたショックで頭がいっぱいになり、肝心の内容が頭に入らない、ということになりがちです。

女の子は相手の言うことを理解する能力が男の子よりもずっと高いので、長い説明も早いうちから理解することができます。

ちょっとした雰囲気の違いも敏感に察するので、怒っている雰囲気は抑えめにしつつ、ゆっくりと静かに説明してあげましょう。

また、女の子は会話でのコミュニケーションを非常に重要視します。

子供の意見をしっかりと聞くことで「この人はお話できる人」という信頼関係も芽生えます。

叱り方は子供の成長にあわせて変える

子供が成長すれば、叱り方、伝え方、どんなことを叱るのかなども変わってきます。

同じことを注意するなら、より効果的な年代に注意をしたいですよね。

年代別に叱って良いことと悪いこと、効果的な叱り方について説明してきます。

0歳の頃

0歳は善悪の判断もなく言葉の意味も伝わりません。

この時期は叱るのではなく、今後しつけをしていく土台を作るために、愛情を与え信頼関係を育む時期です。

子供がいたずらしそうな物は先に片付けておくなど、親が先回りして子供が安心して生活できる環境を整えてあげてください。

ただし、お友達をぶったりおもちゃを取り上げるなど、人を傷つけるようなことをした場合は、優しく「それはダメだよ」と教えてあげましょう。

早ければ10カ月もする頃には、おもちゃの順番を守る、交換をする、などのルールを理解し始めます。

厳しく言う必要はありませんが、赤ちゃんだからまだわからないだろうと思わず、「ダメなものはダメ」と0歳の頃から根気よく伝えておくことで、1歳以降のしつけがスムーズに進んでいきます。

1歳~2歳の頃

この頃になると親の表情や声の高さから、叱られていることをなんとなく理解するようになってきます。

とはいえ、なぜ叱られているかを正しく理解する力はまだありません。

記憶力も未熟なので、同じことを何度も繰り返し間違えてしまうのもこの時期の特徴です。

人を傷つける行為以外にも

  • 生活習慣のルール(歯を磨いてから寝る、バナナは1日1本)
  • 食事のルール(いただきますをする、食器で遊ばない)

など、少しずつ身近なルールから教えていき、守れなかった場合は

  • いただきますをしてから食べようね
  • 歯を磨いてから寝ようね

といった風に、短く具体的な指示で伝えましょう。

3歳から6歳の頃

幼稚園、保育園に入る頃には親の言うことがほぼ理解できるようになっているはずです。

そして、

  • こんなことをしたら迷惑かな?
  • 自分のせいで迷惑をかけた

など、自分の間違いにある程度気付き反省できるようにもなります。

叱る時は子供の理解力に合わせた言葉を使って、理由もあわせて説明しましょう。

また、コミュニケーションを取れるようになるのもこの時期の特徴です。

スムーズに言葉が話せるようになってきたら、今までのように短い言葉で注意するだけでなく、なぜそんなことをしたのか、その時にどう思っていたのかなども聞いてみてください。

学童期

小学校にあがると、親の目の届かないことや、同級生を交えたトラブルなどがぐんと増えます。

しかし、家でまで学校の出来事をあれこれと叱られていては、子供は家でも気が休まりません。

学校で起こった出来事は基本的に学校にまかせて、叱るのは家での出来事のみにする方がよいでしょう。

叱る時は引き続き理解力にあわせた言葉を使って、社会のルールや人としてしてはいけない行為についてしっかりと説明してあげてください。

人目が気になる時の叱り方

環境によってはその場ですぐ叱るのは難しいこともありますよね。

例えば電車やバスの中、買い物途中といった場合です。

特に普段いかない場所や人が多いところは子供にとって刺激的なので、興奮してつい行き過ぎた行動、言動をしてしまう可能性があります。

可能であれば場所を移動して子供を一度落ち着かせるのが効果的です。

移動するのが難しい場合、3歳以下の子供であれば叱ることは諦めてお菓子やおもちゃで気をそらし、周りにこれ以上迷惑をかけないことを優先する方が良いでしょう。

後から叱っても効果は薄いので、普段から乗り物の中や人が多いところでは静かにする、ということを絵本や会話を通じて根気よく伝えていくしかありません。

ある程度理屈がわかる年なら、

  • 周りの人の迷惑になるよ
  • 他の人にケガをさせたら大変だよ

など、今の行動がいけない理由を説明をしましょう。

この時、「店員さんに怒られるよ」など他人の目を理由にしてはいけません。

ルールを守る基準を他人にしてしまうと、怒る人がいなければ何をしてもいいということになってしまいます。

誰かに怒られるからルールを守るのではなく、自ら周りに配慮することができるようになるためにも、周りに目を向かせてどういうふるまいをするべきか伝えましょう。

まとめ

一言に「子供を叱る」といっても、実際にやってみるととても難しいもの。

ついつい感情的になってしまったり、攻撃的な言い方をしてしまったりすることもあるでしょう。

しかし、正しい叱り方さえわかればそういった方法を取る必要はなくなります。

一方的に怒鳴って抑えつけるのではなく、冷静に「なぜそれをしてはいけないのか」を伝えましょう。

子供の意見を聞いて、気持ちを尊重してこそ、初めて子供もこちらのいうことを理解しようとしてくれます。

子供の将来のためにも、正しい叱り方で導いてあげることが大切です。

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この記事の監修

森 瞳
NPO法人umi 代表理事
自分自身の妊活をきっかけに、世の中の妊娠に関する知識不足に気づき、妊娠、不妊、不妊治療に関する正しい知識を啓蒙するNPO法人umiを立ち上げる。
3年間の妊活の末に授かった2人の男の子の育児に奮闘する一方で、交流会や動画制作、本の出版を通じて、啓蒙活動を拡大中。

太田 恭子
管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、幼児食マイスター、ベビーフードインストラクター 東京女子大学卒業後、フリーアナウンサーとして活動。
「子供の好き嫌いをなくすのは、親の役目」と考えたことから、食育に関する資格を取得。
食育をテーマにした、各種セミナーなどを開催中。

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