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子供の背が低いのは治療可能?4つの原因と伸ばす方法を紹介

「両親は平均身長なのに、子供は背が低い」「子供の背が低いのをなんとかしてあげたい!」と思ったことはありませんか?

身長も個性、とはいうものの、親としてはできれば解決してあげたいですよね。

低身長のほとんどは健康上問題のない「家庭性低身長」ですが、原因によっては治療を受けることで身長が伸びる場合もあるんです。

また、病気ではなくても、背を伸ばすために親ができることは沢山あります。

背が伸びるポイントをおさえれば、今よりもぐんと伸びる可能性だってあるんです。

もちろん、小さな子供の背を伸ばすためには大人の協力が不可欠です。

この記事では、子供の背が低い原因と治療について、親子で取り組める「背が伸びやすくなる方法」についても説明していきます!

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子供の背が低い4つの原因

まずは、「なぜ子供の背が低いのか?」を知っていきましょう。

子供の背が低い原因は様々ありますが、大きく分けて4つあります。

ポイント

  • 小さく生まれた
  • 成長ホルモンが分泌されていない
  • 骨に異常がある
  • 一つ一つ詳しく説明していきますね。

    ①遺伝的に低い

    DNAの中にある「背が低い遺伝子」が顕在すると、子供の背は低くなります。

    そのため、背の低い両親からは、低い子供が産まれやすいといえます。

    しかし、中には「両親は平均身長だけど、子供はなぜか背が低い」という方もいるかと思います。

    その場合、もともと両親の中に背が低い遺伝子があり、親の代では顕在化しなかった遺伝子が子供の代で現れた、という可能性が考えられます。

    遺伝的に背が低い場合、残念ながら治療を受けるのは難しいでしょう。

    ですが、背が伸びやすいポイントをおさえた生活をすれば今より伸びる可能性は十分にあります。

    ②小さく生まれた

    胎内で何らかの理由で成長できず小さく産まれてしまった子供のうち、10%が平均身長に追いつかないと言われています

    SGAと呼ばれる症状で、いくつかの治療基準を満たしていればホルモン治療を受けることができます。

    ③成長ホルモンが分泌されていない。

    脳、または臓器になにかしらの問題があり成長ホルモンが分泌されていないため背が低い、という可能性があります。

    ホルモン異常の場合は、成長ホルモン治療を行うことで身長が平均に近づいていきます。

    ③骨に異常がある

    背が伸びる、というのは正確には「骨の先端に新しい骨が作られる」ことを指します。

    しかし、骨そのものに異常があるため成長することができない、という場合もあるんです。

    この場合は身長を伸ばすことよりも骨の異常についての治療がメインになります。

    成長ホルモン治療で子供の背が低いのは治せる?

    成長ホルモンを直接皮膚から注射する「成長ホルモン治療」を行った結果、身長が平均近くまで伸びた症例は多くあります。

    注射をする、というとなんだか怖そうな感じもしますが、実際はペンのような見た目であまり注射器っぽくはありません。

    針も採血に使うものよりも細く短いため、痛みはそれほどありません。

    日本では1977年以来続けられている歴史ある方法で、これまでにも多くの人を救ってきました。

    ただし、この治療は病院で診察、検査を繰り返し「成長ホルモン分泌不全」と診断された場合にのみ行われます。

    健康上問題ない場合は成長ホルモン治療を受けることはできないので、生活習慣を改善して背を伸ばしていきましょう。

    背が低い子供を伸ばすなら、成長期を見逃さないで!

    原因にかかわらず、成長期の間に背を伸ばすためのアプローチをしなければ、背を伸ばすことできません!

    なぜなら、成長期を過ぎてしまうと軟骨が硬くなり、骨が成長できなくなってしまうからです。

    逆に、成長期に入る前から治療や生活改善を行い、背が伸びやすい体づくりをしておけば、成長期にぐんと背が伸びる可能性が高くなります。

    「身長は遺伝で決まるなら、影響は小さいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、生活習慣による身長への影響は非常に大きいんです。

    例えば、子供の最終身長は両親からある程度予測できます。

    試しに以下のサイトで、お子さんの最終身長を割り出してみて下さい。

    https://keisan.casio.jp/exec/system/1372142265

    ですが、これは遺伝の要素だけを考慮した身長です。

    ここに生活習慣による影響を加えると、予想身長よりも±8cm近く変わってくると言われています。

    つまり、生活習慣に気を付けることで、予想より+8cm、逆に言うと、おろそかにすると予想より-8cmも小さくなってしまう可能性があるんです。

    今より背を伸ばすのはもちろんですが、将来「背が伸びきってないのに成長が止まってしまった」なんてことにならないよう、気を付けましょう。

    なお、成長期は男女によって違いがあります。

    個人差はありますが、一般的に男子は9~13歳前後、女子は9~11歳前後と言われています。

    子供の背が低いのを治すために身につけたい3つの習慣

    それでは、ここからは具体的に背を伸ばすために必要な3つの生活習慣についてお話していきます。

    背が伸びる生活習慣①骨に良い食事

    まず1つ目の生活習慣は、骨に良い食事をすることです。

  • 骨の原料となるタンパク質
  • 骨の密度を高くする
  • カルシウムカルシウムの吸収効率を上げるビタミンD
  • の3つの栄養素を積極的に摂ることで、骨が伸びやすい環境を整えていきます。

    それぞれ、

  • タンパク質→肉、魚、大豆
  • カルシウム→乳製品、魚の骨、大豆
  • ビタミンD→レバー、チーズ、卵黄、魚の脂、キノコ類
  • などに多く含まれています。

    必要な栄養素がすべて含まれている魚、特に脂の多いサバやイワシなどの青魚をメインに、副菜に納豆やチーズ、キノコ、卵料理などを揃えていくのがおすすめです。

    魚の骨まで食べるなら、缶詰を使用すると手軽ですよ。

    「うちの子はどうしても魚が苦手で…」という場合は、肉や豆腐をメインにして、他の食材で補えば大丈夫です。

    また、ビタミンDは日光を浴びると体内で合成されるので、できるだけ毎日外で遊ぶなど日の光を浴びることを心がけましょう。

    背が伸びる生活習慣②成長ホルモンが出る睡眠

    2つ目の習慣は、成長ホルモンが出やすい睡眠を心がけることです。

    成長ホルモンの7割は就寝中に分泌されており、さらにその多くが眠りについてから2~3時間後,、眠りが深くなった時(ノンレム睡眠中)に出ることが研究でわかっています。

    しかし、寝る前に興奮しすぎたり、スマホやパソコンのブルーライトで脳が刺激された状態で寝てしまうと、眠りが深くならないため成長ホルモンが分泌されません。

    つまり、ただ眠るだけじゃなくて、ある程度まとまった時間質の良い睡眠をとることが重要なんです。

    質の良い眠りにつくためには、眠くなるホルモン「メラトニン」が夜にしっかりと分泌される必要があります。

    メラトニンは、朝起きて日の光を浴びた15時間後に分泌量が増えるようになっています。

    実は、質の良い睡眠をとるための習慣は朝から始まっているんです!

    朝起きたら、カーテンを開けて朝日を浴びて体と頭に「今から15時間後に眠るよ!」と教えてあげましょう。

    また、メラトニンはタンパク質からも合成されます。

    朝早く起きて、朝ごはんに納豆やチーズを摂取することで、メラトニンがより分泌されます。

    朝食は一日を始めるエネルギーになるだけでなく、良い眠りのためのスイッチでもあるんですね。

    背が伸びる生活習慣③骨密度を上げる運動

    3つ目の習慣は、運動をすることです。

    運動による振動を骨が感知することで、骨はより固く強くなっていきます。

    実際に、成長期の子供を対象に運動習慣のあるグループとないグループで2年間経過を観察したところ、運動習慣のあるグループはないグループと比べて骨密度で大きな上昇が見られた、という研究報告があります。

    成長期の運動は骨密度の上昇に大きな効果があるんです。

    とはいえ、運動ならなんでもよいわけではありません。

    骨密度は、骨に直接刺激がなければ高まらないので、できるだけ物理的な負荷が骨にかかるスポーツがおすすめです。

    例えばサッカー、柔道、陸上競技など、重力や体重の刺激が体にかかる運動のほうが、負荷の少ない水泳などより骨密度が高まりやすいと言われています。

    スポーツはまだ難しい、という小さなお子さんの場合はかけっこやジャンプ、散歩、段差の上り下りなど、毎日体を動かす習慣を作ってあげることが大切です。

    「治療が必要?」気になったら、低身長チェック!

    背を伸ばすためのポイントや、治療について踏まえたうえで、実際にお子さんが

    治療が必要な低身長か、以下のサイトでチェックしてみましょう。

    http://www.dpl-jp.com/javascript1.html

    判定後に表示される身長SDS(身長SDスコア)が-2SD以下だと「治療の必要があるかもしれない低身長」となります。

    気になったら専門医にまずは相談を

    -2SD以下だった、もしくは近いスコアで気になる、という場合は、「小児内分泌科」「内分泌科」と言われる診療科の専門医に相談してみることをおすすめします。

    レントゲンやホルモン分泌検査、内診、診察などを経て、実際に治療が必要かどうか判断していきます。

    治療期間ですが、まず検査結果が出るまでには約1カ月ほどかかると言われています。

    原因や症状、経過にもよりますが、一般的に治療は

    ポイント

  • 成長期が終わりこれ以上身長が伸びなくなった
  • 身長が平均近くまで伸びた
  • 身長の伸びが前よりもゆるやかになった
  • など、成長スピードがある程度落ち着くまで、もしくは成長期の終わりまで続きます。

    身長は、一朝一夕で伸びるものではありません。

    お子さんの体に負担のない範囲で、無理なく進めていきましょう。

    場合によっては医療費助成を受けられることもある

    我が子のためとはいえ、ホルモン治療と聞くと「一体いくらかかるの?」と気になる方もいるかと思います。

    原因にもよりますが、検査した結果指定小児慢性特定疾患と診断された場合は医療費助成制度が使用できる可能性があります。

    詳しくは担当医や加入している健康保険会社、お住いの自治体などにご相談ください。

    まとめ

    子供の身長が低い原因はさまざまです。

    治療が必要な場合、そうでない場合も、成長期より前であれば、それぞれ原因にあった対処をすることで今より背が伸びる可能性は十分にあります。

    治療が必要かもしれない場合は、まずは内分泌系の専門医を受診しましょう。

    検査の結果、成長ホルモン治療が必要と診断された場合は、医者の指示に従って治療を進めていきます。

    遺伝的に身長が低い、生まれつき小さいなど治療の必要がない低身長の場合でも、

    ポイント

  • 肉、魚、大豆、乳製品を積極的に食べる(骨の材料になる栄養素を摂取する)
  • 朝起きて日光を浴びて、夜はリラックスして眠る(成長ホルモンを分泌させる)
  • 走る、跳ぶなど骨に負荷のかかる運動をする(骨密度を上げる)
  • など、生活習慣を改めることで身長がより伸びる可能性があります。

    子供の場合、親の力なくしては食事、睡眠、運動の習慣はなかなか身に付きません。

    子供の背を伸ばすために、親子で協力して少しずつできる事から取り入れていきましょう!

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    この記事の監修

    森 瞳
    NPO法人umi 代表理事
    自分自身の妊活をきっかけに、世の中の妊娠に関する知識不足に気づき、妊娠、不妊、不妊治療に関する正しい知識を啓蒙するNPO法人umiを立ち上げる。
    3年間の妊活の末に授かった2人の男の子の育児に奮闘する一方で、交流会や動画制作、本の出版を通じて、啓蒙活動を拡大中。

    太田 恭子
    管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、幼児食マイスター、ベビーフードインストラクター 東京女子大学卒業後、フリーアナウンサーとして活動。
    「子供の好き嫌いをなくすのは、親の役目」と考えたことから、食育に関する資格を取得。
    食育をテーマにした、各種セミナーなどを開催中。

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