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子供の予防接種を解説!種類やスケジュール管理方法も紹介

子供は生まれたとき母親の免疫を受け継いでいますが、次第になくなっていくので、免疫を付けるために予防接種をします。

予防接種は、感染症にかかるのを防ぎ、子供自身を守り周囲を守るために必要なものです。

しかし子供の予防接種は種類が多く、スケジュール管理がとても大変ですよね。

効率よく漏れなく、予防接種をしたいと思うのではないでしょうか。

この記事では、予防接種の種類やスケジュール管理、予防接種の必要性などについて解説します。

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子供の予防接種の種類

予防接種には全額公費で負担のない「定期接種」と、自費の「任意接種」があります。

予防接種の種類が多いので、まず何をしたらいいのかわからないと悩んでしまうかもしれません。

また予防接種には下記の決まりがあります。

ポイント

  • 同じワクチンを複数回打つ場合一定期間(例:27日以上)あける
  • 初回接種の月齢により、接種回数が変わる
  • 接種できる期間のなかでも、より望ましい時期がある

まずは定期接種の予防接種からスケジュールを立てから、希望する任意接種を組み込みましょう。

定期接種と任意接種にわけてわかりやすく一覧にしたので、参考にしてください。

定期接種の種類

定期接種とは、国が推奨しているワクチンのことです。

定期接種で予防できる感染症は、感染力が強く重篤な症状が出るので、集団で接種して感染を防ぐために必要です。

費用は全額または一部が公費と負担はかなり軽いので、定期接種が推奨されているワクチンは、市区町村の案内に従いすべて接種しましょう。

ワクチン名摂取可能な時期摂取が望ましい時期回数間隔予防できる感染症
Hib(ヒブ)ワクチン生後2ヵ月〜5歳の誕生日前日まで初回接種が生後2ヵ月〜7ヵ月未満・初回接種が〜生後7ヵ月未満の場合は4回
・初回接種が生後7ヵ月〜11ヵ月の場合は3回
・初回接種が1歳〜4歳の場合は1回
・4回接種の場合、3回までは27日〜56日あけ、3回目〜4回目の間は7ヵ月以上あける
・3回接種の場合、2回までは27日〜56日あけ、2回目〜3回目の間は7ヵ月以上あける
Hib感染症(インフルエンザ菌b型)
小児肺炎球菌ワクチン生後2ヵ月〜5歳の誕生日前日まで初回接種が生後2ヵ月〜7ヵ月未満・初回接種が〜生後7ヵ月未満の場合は4回
・初回接種が生後7ヵ月〜11ヵ月の場合は3回
・初回接種が1歳〜1歳11ヵ月の場合は2回
・初回接種が2歳〜4歳11ヵ月の場合は1回
・4回接種の場合、3回までは27日以上あけ、3回目〜4回目の間は60日以上あけ、1歳3ヵ月までに接種
・3回接種の場合、2回までは27日以上あけ、2回目〜3回目の間は60日以上あけ、1歳以降に接種
・2回接種の場合、60日以上あけて接種
小児の肺炎球菌感染症
B型肝炎ワクチン1回目は生後2ヵ月、2回目は生後3ヵ月、3回めは生後7〜8ヵ月
母親が妊娠中B型肝炎キャリアとわかった場合、かかりつけの医師の判断による
初回接種が生後2ヵ月3回1回目から2回目は27日以上あけ、1回目から3回目は139日以上あけるB型肝炎
4種混合ワクチン1期:生後3ヵ月〜7歳6ヵ月未満
2期:11歳以上13歳未満
1期:生後3ヵ月〜12ヵ月
2期:11歳
計5回
1期:4回
2期:1回
1期:1回〜3回までをそれぞれ20〜56日あけ、3回目〜4回目は12〜18ヵ月の間に4種混合を接種
2期:11歳〜13歳未満の間に2種混合を接種
ジフテリア
百日せき
破傷風
ポリオ(急性灰白髄炎)
BCG5ヵ月〜1歳未満5ヵ月〜8ヵ月未満1回なし結核
MR(麻しん・風しん)ワクチン1期:1歳〜2歳未満
2期:小学校就学の前年の1年間
1期:1歳になったら早め
2期:小学校就学前の4月〜6月
計2回
1期:1回
2期:1回
なし麻しん
風しん
水ぼうそうワクチン1歳〜3歳未満1歳になったらすぐ2回1回目から6〜12ヵ月あける水ぼうそう
日本脳炎ワクチン1期:6ヵ月〜7歳6ヵ月未満
2期:9歳〜12歳
1期:1〜2回目は3歳、3回目は4歳
2期:9歳
計4回
1期:3回
2期:1回
1期:1〜2回目の間は6〜28日あけ、2〜3回目の間はおおむね1年後あける
2期:9歳
日本脳炎
HPV(ヒトパピリーマウイルス)ワクチン(女子のみ)小学6年生〜高校1年生の女子中学1年生3回2価ワクチンの場合:1〜2回目は1ヵ月あけ、3回目は1回目から6ヵ月あける
4価ワクチンの場合:1〜2回目は2ヵ月あけ、3回目は1回目から6ヵ月あける
HPV感染症(子宮頸がん)

任意接種の種類

任意接種は、国が認めているものの、「効果」「安全性」「国内での十分なデータ」が揃っていないため任意接種になっているワクチンです。

定期接種と同様、任意接種も重要なワクチンで、接種可能な時期になったら接種するのがおすすめです。

任意のため、全額自費か、市区町村によっては一部負担での接種になります。

ワクチン名摂取可能な時期回数間隔予防できる感染症
ロタウイルスワクチン生後6週〜7ヵ月1価か5価かによって異なる
1価:2回
5価:3回
1価か5価かによって異なる
1価:1〜2回目を4週間以上あける
5価:1〜2〜3回目をそれぞれ4週間以上あける
感染性胃腸炎(ロタウイルス)
おたふくかぜワクチン1歳から計2回
1期:1回
2期:1回
1期:1歳になったらすぐ
2期:5歳〜7歳未満
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
インフルエンザワクチン生後6ヵ月から毎年13歳未満は2回1〜2回目の間は2〜4週間あけるインフルエンザ

予防接種はいつから開始するのがいい?

日本小児学会では、子供の予防接種は生後2ヵ月になったらなるべく早めにスタートすることを推奨しています。

子供は母親から免疫をもらって生まれてくるので、生後しばらくは感染症やウイルスから守られていますが、生後5ヵ月〜6ヵ月になると免疫はだんだん落ちていきます。

免疫が落ちると感染症にかかりやすくなり重症化する可能性があるので、免疫が落ちる前に予防接種をすることが大切です。

生後5ヵ月〜6ヵ月までに免疫をつけるためには、生後2ヵ月から予防接種をスタートが適しています。

一番早く接種できる定期接種ワクチンは生後2ヵ月から可能な「ヒブワクチン」と「小児肺炎球菌ワクチン」なので、まずはこの2種類から始めるのがおすすめです。

2種類以上のワクチンを同時接種できると病院に行く回数が減らせますが、医師や病院によって同時接種できないことがあるので、事前に電話などで確認しておきましょう。

子供の予防接種の必要性

以前は義務化されていた予防接種ですが、現在は努力義務となっており、最終的に予防接種を受けるか受けないかは個人や保護者が判断します。

しかし予防接種は子供自身を守るだけでなく、感染症を周囲に広めないためにも重要です。

風しんを例に出すと、妊婦が風しんにかかると眼・心臓・耳に障害がある「先天性風しん症候群」の赤ちゃんが生まれる場合があります。

ワクチンを接種しても抗体ができにくいケースをのぞき、子供のころに予防接種をしていればほとんど防げる病気です。

妊娠前に本人が予防接種を受けることはもちろん大切ですが、本人が予防するだけでなく周囲が感染や蔓延を防ぐため、男女関係なくすべての人が風しんの定期接種をすることが大切です。

風しん以外の予防接種も感染症にかかると重篤な症状が出る危険があるので、指定されている予防接種はすべて、将来を考え子供のうちに接種しておく必要があります。

多くの人が予防接種をしていれば、持病でワクチンを接種できない人がいても守れたり、感染症が蔓延するのを防げたりするので、努力義務とはいえ定期接種はしっかりおこないましょう。

予防接種で副作用が出たら?

予防接種には、非常にまれですが副作用の可能性があります。

ワクチンを接種せずに感染症にかかるリスクよりも低い確率ですが、もしものときを想定し、予防接種後に出る副作用についても知っておくと安心です。

よくある症状の例を2つあげます。

ポイント

  • 接種した場所が赤く腫れる
  • 熱が出る

ほとんどの場合すぐに症状が落ち着き、治療の必要ないことが多いですが、まれに重大な副作用が起こることがあります。

万が一健康被害の大きい副作用が出た場合の制度として、「予防接種健康被害救済制度」が設けられています。

ポイント

  • 医療機関で治療を受けた場合
  • 障害が残ってしまった場合
  • 亡くなった場合

3つのうちどれかに当てはまった場合、住んでいる市区町村が窓口となり、書類などのチェックを経て救済給付金が支給されます。

子供の予防接種のスケジュール管理方法

子供が受けられる定期接種はたくさんあり、スケジュール管理が大変とお話しましたが、アプリやスケジュールサイトを活用すると管理しやすくなります。

アプリで管理する

普段使い慣れているスマホやタブレットのアプリで、予防接種を管理する方法を紹介します。

予定の確認がしやすく変更や追加もサッとできて、通知もしてくれるので便利です。

ワクチンノート ~予防接種のスケジュールをかんたん管理~

これからの予防接種スケジュールと、これまで受けた予防接種の管理ができるアプリです。

接種予定日が近くなるとアラームで教えてくれる機能が好評です。

iPhoneのダウンロードはこちら

Androidのダウンロードはこちら

予防接種スケジューラー

予防接種のスケジュールだけでなく、ワクチンの説明や予防接種の必要性など解説してくれるアプリです。

複数名登録できるので、子供が複数いてもOK!

iPhoneのダウンロードはこちら

Androidのダウンロードはこちら

予防接種カレンダー 小児科医小西公麿医師監修

子供の誕生日を入力するだけで、予防接種のスケジュール管理が簡単にできるアプリです。

医師が監修した予防接種のアドバイス付きです。

iPhoneのダウンロードはこちら

Androidのダウンロードはこちら

スケジュールを作ってくれるサイトで管理する

アプリで管理しても、毎日バタバタ過ごしているとアプリのチェックを忘れてしまうことがあるかもしれません。

田辺三菱製薬のサイトには、「子供の生年月日」「名前」「性別」を入力するだけで予防接種のスケジュールを作ってくれるページがあるのでおすすめです。

プリントアウトして、母子手帳に入れたりいつも目に付くところに貼っておくと忘れにくいですよ。

田辺三菱製薬のサイトはこちら

まとめ

子供の体を守るための予防接種は、子供本人だけでなく周りを守るためにも必要不可欠です。

多くの種類がありますが、今回解説した予防接種の普及によってほとんど流行しなくなった感染症がたくさんあります。

予防接種による副作用は確率が低く、むしろ予防接種をしないことで感染症にかかり重篤な後遺症が残るほうがリスクが大きいので、定期接種は推奨されている接種時期に受けましょう。

スケジュール管理が大変だと悩む方が多いので、紹介した予防接種スケジュール管理アプリや、スケジュールをプリントできるサイトを活用してみてください。

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この記事の監修

森 瞳
NPO法人umi 代表理事
自分自身の妊活をきっかけに、世の中の妊娠に関する知識不足に気づき、妊娠、不妊、不妊治療に関する正しい知識を啓蒙するNPO法人umiを立ち上げる。
3年間の妊活の末に授かった2人の男の子の育児に奮闘する一方で、交流会や動画制作、本の出版を通じて、啓蒙活動を拡大中。

太田 恭子
管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、幼児食マイスター、ベビーフードインストラクター 東京女子大学卒業後、フリーアナウンサーとして活動。
「子供の好き嫌いをなくすのは、親の役目」と考えたことから、食育に関する資格を取得。
食育をテーマにした、各種セミナーなどを開催中。

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