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小中学生の適正体重は?無理せずに子供の健康を保つ秘訣

お子様の適正体重、いくつかご存知ですか?

もしかしたら太り気味なのでは、痩せ気味では、栄養が足りているのかなど、子供の体重については、誰でも悩んだ経験がありますよね。

そもそも、小中学生の適正体重を考える必要があるのでしょうか。

この記事では、子供の適正体重を知る方法のほか、適正体重から外れることでどんなリスクがあるのか、また無理せず、簡単に子供の適正体重を維持させる方法をご紹介します。

小学生と中学生の母親で、子供の低体重で悩んだ経験のある筆者が経験談を交えてお伝えしますので、どうぞ最後までご一読ください。

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子供の適正体重を知る方法〜ローレル指数の使い方

身長と体重から体格を表す指数として一般的なものに、BMI(Body Mass Index)があります。

15歳以上の成人の体格指数は「ボディマス指数」と呼ばれるBMIの計算式を使いますが、小中学生には「ローレル指数」を使います。

ローレル指数 = 体重(kg) ÷ (身長(m) × 身長(m) × 身長(m)) × 10

引用元:ローレル指数計算フォーム

私の長女(12歳)を例にすると、このようになります。

(例)36kg ÷ (身長1.41m × 1.41m × 1.41m) × 10 = 128(小数点以下切り捨て)

ローレル指数は130を標準とし、次のようになっています。

  • 100未満…やせすぎ

  • 100〜115…やせ気味

  • 115〜145…普通

  • 145〜160…太り気味

  • 161以上…太りすぎ
  • 子供の肥満はボディマス指数で判断しない

    肥満度を表す体格指数としては、成人用のBMIであるボディマス指数のほうが情報が多いです。

    また、一般的にBMIと言えば成人用のボディマス指数を指します。

    ボディマス指数はこのように計算します。

    ボディマス指数(BMI値) = 体重(kg) ÷ (身長(m) × 身長(m))

    引用元:BMI計算フォーム

    ボディマス指数は、日本肥満学会の判定基準は22を標準として、次のようになっています。

  • 18.5未満…低体重(痩せ型) 

  • 18.5〜25未満…普通体重

  • 25〜30未満…肥満(1度)

  • 30〜35未満…肥満(2度)

  • 35〜40未満…肥満(3度)

  • 40以上 …肥満(4度)
  • しかし、まだ体格が定まっていない学童期は、ボディマス指数ですと違和感がある子もいると思います。

    私の長女の場合、ローレル指数で計算すると128で普通なのですが、ボディマス指数だと18.11と「やせすぎ」になってしまいます。

    私の長女は、身長は中1女子の平均と比べると低めですが、どう見ても「やせすぎ」ではありません。

    今回初めてローレル指数で計算して、やっと納得しました。

    子供の肥満度をボディマス指数で計算すると、ローレル指数で太りすぎの子が「普通」になってしまいます。

    身長130cm、体重35kgの10歳の男の子を例にします。

    ローレル指数(学童向けBMI値)体重36(kg) ÷ (身長1.3(m) × 1.3(m) × 1.3(m)) ×10 = 164(太りすぎ)ボディマス指数(成人向けBMI値)体重36(kg) ÷ (身長1.3(m) × 身長1.3(m)) = 21.3(普通体重)

    10歳、130cmで36kgの男の子は、見た目の体格も少しぽっちゃりとして見えると思います。

    しかし、成長期の過ぎた成人向けのボディマス指数で計算すると、「普通体重」になるので注意が必要です。

    子供が適正体重から外れるリスクとは?

    ところで、あなたのお子様の体型は、やせ気味、普通、太り気味のどちらですか。

    クラウドソーシングで、小中学生のお子様を持つ50人の方に「お子様はやせ気味ですか、太り気味ですか?」というアンケートを取ってみました。

  • やせている…4%(2人)

  • 少しやせ気味…22%(11人)

  • 普通…42%(21人)

  • 少し太り気味…32%(16人)

  • 太っている…0%(0人)
  • (参照元:ランサーズ2020年7月にて)

    半数近い方が「普通」と答えたのは、私としては少々意外でした。

    また「やせ気味」と考える方も、意外と多いという印象です。

    私の娘のように「やせ気味」と思っていたのに、ローレル指数は普通だったというケースもあるので、一度計算してみてください。

    大人は女性も男性も、健康リスクを考えて体型を気にする方は多いです。

    しかし子供も、適正体重から外れているのは健康上のリスクがあります。

    平成15年山梨大学の研究によると、幼児期に肥満だった子は、その後の思春期、さらに成人になってからも肥満になりやすいと報告されています。

    (参照元:平成15年山梨大学「思春期の肥満に対する乳幼児期の体格と生活習慣の関連」

    特に幼児期や小学生の肥満は、ぽっちゃりと可愛らしく、「体格がいい」などと言われ見落とされがちです。

    しかし、糖分や塩分のとりすぎ、運動不足など、肥満の原因になる生活習慣は、糖尿病や高血圧症など、将来の成人病のリスクもあります。

    最近では、小児生活習慣病、いわゆる「子供の成人病」が増えています。

    (参照元:小児生活習慣病 / 日本生活習慣病予防協会

    また、小児期の太りすぎがいじめの原因になっているケースもあります。

    大人になってからの成人病や肥満体質を防ぐためには、子供の時の生活改善が不可欠です。

    ある程度大きくなると、勉強時間も増えます。

    また最近の子供は趣味が多様化し、ゲームなど室内で遊ぶケースも増えました。

    所構わず走り回っていた幼少期と比べると、行動範囲が増えるだけでは運動量が追いつかないこともあります。

    親が対処しやすい低学年のうちから、子供の体重管理を始めましょう。

    子供の適正体重を保つ方法を後述しますので、参考にしてください。

    気にしすぎないで!子供の体重が適正の範囲内なら問題なし

    「うちの子は痩せ体質で悩んでいる」という方もいらっしゃるでしょう。

    私もその一人でした。

    2,950gで生まれた長女は、たった3日で200g以上減ってしまい、その後も成長曲線の適正範囲の、下限ギリギリを進む日々が続きました。

    その後幼稚園に入っても、持たせたお弁当や給食を、毎日ほとんど手を付けずに帰ってきました。

    かといって家でお菓子を食べるわけでもなく、とにかく少食で偏食だったので大変でした。

    そんな長女の幼児期、小児科の先生や保健士さんから繰り返し言われたのが、

  • 小さいのも個性適正

  • 範囲でちゃんと成長しているから問題ない

  • 平均より小さくても気にしないで
  • という言葉でした。

    現在長女は中学1年です。

    風邪をあまり引かない子でしたが、幼稚園も小学校も、インフルエンザ以外で欠席したことは1回程度しかありません。

    ローレル指数が「普通」から外れるほど痩せていて、どうしても体重が増えなければ、将来のからだにも影響があります。

    その場合は、小児科医に相談しましょう。

    子供の体重には個人差があります。

    ローレル指数の「普通」の範囲ならば、健康上問題はないので、同い年の平均体重より低いからと、あまり気にしすぎないようにしましょう。

    とはいえ、女の子が中学生になると、極端に細い「モデル体重」に憧れ始める子もいると思います。

    痩せすぎも、生理が止まったり、髪の毛が抜けたりと栄養が足りない状態になりがちです。

    太り過ぎも問題ですが、あくまでも「普通」の範囲を保ちましょう。

    子供の適正体重を保つには?パパママのご意見を紹介

    Little doctor measuring obese child waist body fat isolated on white background. Obesity and weight loss. Health care concept

    それでは、子供の「太りすぎ」「痩せすぎ」を解消する方法をご紹介します。

    太りすぎでも痩せすぎでも、適正体重の維持にはまず運動をすることが考えられます。

    しかし、運動が嫌いな子を無理やりスポーツクラブや運動部に入れても、なかなか続きません。

    もちろん、食事の好き嫌いが多く、バランスよく食べられないのも、太りすぎや痩せすぎの原因になります。

    そこで、運動嫌いや食事の好き嫌いが多くても続けやすい改善方法を、アンケートのご意見からまとめました。

    (参照元:ランサーズ2020年7月)

    早寝早起きで生活リズムを整える

    ご飯・おやつの時間を決めている(30代女性・子供7歳普通)

    生活習慣の改善に手っ取り早いのが、「早寝早起き」です。

    学校がお休みでも変わらず早寝早起きをすることで、

  • 適切な時間に食事を摂る習慣がつく

  • おやつの時間も自然に決まる
  • というメリットがあります。

    この機会にご両親も一緒に、早寝早起き生活をしてみましょう。

    午前中の時間って貴重です…!

    脂肪燃焼と筋肉をつけるためにできる範囲で運動する

    少食の子に空手を習わせたら食べる量が増えた(40代男性・子供7歳やせ気味)

    痩せたい子も太りたい子も、運動は大切です。

    脂肪の燃焼はもちろん、「食事の時間にちゃんとおなかがすく」効果もあります。

    低学年ならなるべく外で遊ぶようにするでもいいですし、散歩、縄跳び、(本気の)ラジオ体操もよいです。

    無理に激しい運動をする必要はないので、続けられる運動を続けましょう。

    なるべく野菜中心でバランスの良い食事をする

    野菜がたっぷり取れる献立を心がけている(40代女性・子供10歳普通)

    特に低学年は、生野菜が苦手という子も多いでしょう。

    ただ、生野菜サラダは苦手でも、野菜が多めのスープや、鍋物の野菜は普通に食べることができる子供も多いと思います。

    果物と一緒に野菜ジュースにするのも良い方法です。

    また、白米などの糖質はからだを動かすエネルギーになり、お肉などの脂質は野菜のビタミンを吸収する役割があります。

    かたよらず、バランス良く食べましょう。

    まとめ

    乳児期は、私もひんぱんに子供の体重を測ったり、食べる量や運動量を気にしていました。

    しかし小学生くらいになると、太りすぎや痩せすぎが目立ってこないと、そこまで気にしないかもしれません。

    もし、今までローレル指数を知らなかったという方は、ぜひ計算してみてください。

    子供の時の生活習慣は、成人後の健康にも影響します。

    今のうち、適切な生活習慣と健康的な食事の仕方を身につけるようにしましょう。

    少しずつ、できることからやってみてください。

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    この記事の監修

    森 瞳
    NPO法人umi 代表理事
    自分自身の妊活をきっかけに、世の中の妊娠に関する知識不足に気づき、妊娠、不妊、不妊治療に関する正しい知識を啓蒙するNPO法人umiを立ち上げる。
    3年間の妊活の末に授かった2人の男の子の育児に奮闘する一方で、交流会や動画制作、本の出版を通じて、啓蒙活動を拡大中。

    太田 恭子
    管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、幼児食マイスター、ベビーフードインストラクター 東京女子大学卒業後、フリーアナウンサーとして活動。
    「子供の好き嫌いをなくすのは、親の役目」と考えたことから、食育に関する資格を取得。
    食育をテーマにした、各種セミナーなどを開催中。

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