出産後、「これまでお腹の中にいた子供が出てきたんだから、体型は戻るはずだよね?」 と思っていたのになぜかお腹はぽっこりしたまま、体重も思ったほど減っていなくて、「思ってたのと違う!」とショックを受けた経験はありませんか?
そうなると、なんとかして妊娠前の体重、体型に戻したいと思うのが女心です。
ママの産後の体重の変化を大きく左右する条件の一つとして、母乳育児をしているかどうかがあります。
体質にもよりますし、必ずしも母乳で育てることが正しいわけではありません。
でも痩せるか痩せないかでいうと、ミルクより母乳育児の方が痩せるという話はよく聞きます。
今回は、母乳育児は本当に痩せるのか?なぜ痩せるのか?痩せない場合もあるのか?などの母乳育児の疑問を解決しながら、産後の体型を理想の状態に戻していくためにどうしたらいいかをお伝えしていきます。
母乳育児はつらい!でも確かに痩せる
結論から言って、母乳育児は確かに痩せます。
実際、この記事を書いている私も2人の子供を完全母乳で育てましたが、1人目の時も2人目の時も、産後は割とすぐに妊娠前の体重に戻りました。
むしろ、何ヶ月かは妊娠前の体重以下まで痩せました。
1日中生まれたばかりの赤ちゃんと過ごしているので特別な運動はしていません。
そして母乳育児はとてもお腹がすくので、ものすごくたくさん食べていたのですが、痩せました。
私の友人でも、妊娠前は少しぽっちゃり体型だった子が、産後完全母乳で育てていたらすごく痩せてシュッとした体型になっていたのを見たことがあります。
母乳育児は、特に1人目だとなかなか乳腺が開かず思うように母乳が出なかったり、ミルクに比べて授乳の回数も頻回になりがちだったりします。
その上他人に任せることができないので、精神的にも体力的にもつらいという側面もあります。
でも体型管理のことを言えば、これまでの人生で経験したことがないくらい、面白いくらいに痩せます。
母乳育児で痩せるのはなぜ?
母乳育児をしていると、なぜ痩せるのでしょうか?
母乳は母親が摂取した栄養を元に作られた血液からできているので、赤ちゃんに母乳をあげるということは、自分が摂取した栄養を体外に出しているということになります。
つまり、赤ちゃんに母乳をあげるという行為は、母親にとって大きくカロリーを消費する行為なのです。
厚生労働省の資料によると、授乳で1日あたり517kcalが消費されるといわれています。
500kcalを消費する運動というと、平泳ぎを1時間、ランニングを75分などです。
それらの運動を毎日やっていると考えれば、母乳育児で痩せるのも納得できます。
母乳育児でも痩せない3つのパターン
母乳育児で痩せる人は多いですが、母乳育児をしている全ての人が痩せるというわけでもありません。
では、母乳育児をしているにも関わらず痩せないのは、どういう場合なのでしょうか。
考えられる3つのパターンをご説明します。
①消費カロリーを上回るカロリーを摂取している
母乳育児をしていると確かにカロリーを消費しますが、当然ながら、消費したカロリーを上回るカロリーを摂取していれば、痩せることはありません。
母乳育児をしていると、体が栄養を欲しがってものすごくお腹がすきます。
ですが、その有り余る食欲でついつい食べ過ぎてしまうと、消費カロリーを摂取カロリーが上回り、痩せないという結果になります。
母乳の分泌量は個人差が大きいので、授乳中に摂取してもいいカロリーも人それぞれです。
しかし、もし、授乳中にも関わらず太ってきているのなら、それは摂取カロリーが消費カロリーをオーバーしているからかもしれません。
同じ理由で、卒乳後も母乳がたくさん出ていた時と同じ食生活をそのまま続けていては、当然ながら摂取カロリーが消費カロリーをオーバーし、体重は増えていってしまいます。
②思ったほど母乳が出ていない
母乳が出る量は、個人差が大きいです。
母乳パットをしていてもすぐにびちょびちょになってしまい、タオルを巻いていても抑えきれないくらい出過ぎてしまう人もいれば、どんなに頑張っても赤ちゃんが育てられる量は出ず、ミルクに頼らざるをえない人もいます。
母乳育児をしているということは、ある程度は母乳が出る人なのだと思いますが、母乳というのはミルクと違い、どのくらい出ているのか出している母親本人もよくわかりません。
ですから、自分ではたくさん母乳を出してカロリーを消費していると思っていても、実際にはそんなに出ていなくて消費カロリーが少なかったということもあり得ます。
③骨盤の歪みがひどく、痩せにくい体になっている
女性の体は妊娠や出産を経験すると、骨盤が大きく開いて歪んでしまいます。
この骨盤の歪みは産後の体型が戻らない大きな原因の1つです。
骨盤の歪みをそのままにしておくと、たとえ母乳育児で消費カロリーが大きくなって体重が減ったとしても、思うように痩せないことがあります。
骨盤の歪みは、体型管理以外でも肩こりの原因になったりして大きなストレスにつながってくるので、早急に改善することがおすすめです。
母乳育児には痩せやすい時期がある?
母乳育児をしようと思っても、最初はなかなか母乳がたくさん出てきません。
しかし産褥期を過ぎ、だいたい産後2、3ヵ月くらいになってくると、分泌される母乳の量が安定し、赤ちゃんも上手にたくさん飲むようになってきます。
個人差はありますが、その時期は母乳がたくさん分泌されているので、最も母親が痩せやすい時期と言えます。
ですがその後、赤ちゃんの離乳食が始まってくると、徐々に母乳で消費されるカロリーは減っていき、母乳育児による体重減少効果は薄くなっていきます。
産後、体型を戻したいならやった方がいいこと
母乳育児は痩せるけれど、必ずしも全ての人が痩せるわけではなく、痩せたとしてもその効果がいつまでも続くわけではないということがわかりました。
では産後、体型をきれいに戻したかったらどんなことに気をつけたら良いのでしょうか。
適度な運動をして筋肉を落とさないようにする
妊娠中は安静にしていなければいけないので、どうしても運動する機会が減ります。
そうすると気が付けば、思った以上に筋肉量が落ちてしまっていることがあります。
産後に 体型を戻したいと思っても、筋肉量が下がっていると基礎代謝も下がってしまい、頑張っても痩せにくい体質になってしまっているかもしれません。
産後すぐに無理な運動をすることは禁物ですが、落ち着いてきたら産褥体操などから始め、赤ちゃんを見ながら家でできる適度な運動をしていくことがおすすめです。
骨盤矯正をして骨盤の歪みを戻す
産後の体型管理を考える上で、骨盤矯正は欠かせません。
骨盤が歪んだままだと、体型のことだけでなく肩こりなどの体の不調にもつながります。
家族に子供を見ていてもらえる人は、整骨院などに通ってプロの手でケアしてもらうと良いです。
それがどうしても難しい場合は、自分で骨盤ベルトや産後ガードルを着用し、骨盤を正しい位置に戻していくことが必要です。
消費カロリーを意識して、食べ過ぎないようにする
どんなダイエットにも通じることですが、食べ過ぎないことが何より重要です。
子供の離乳食が始まる前くらいまではたくさん食べてもそんなに影響ないですし、むしろ母乳をたくさん出すために、バランスの良い食事をしっかりとる必要があります。
しかし、たくさん食べるのが当たり前になった胃袋を急に小さくするのは大変です。
母乳があまり出なくなっても、卒乳しても変わらず同じペースで食べ続けていてはいけません。
私は1人目の時、これで失敗しました。
授乳頻度が減っても卒乳しても食欲が抑えられず、最終的に妊娠前より太った状態で定着してしまったので、2人目の時は授乳回数が減るにつれ、自分の食欲も徐々に抑えていくことに気をつけました。
その結果、2人目が2歳になった今でも、体重は1人目妊娠前の状態をキープしています。
ストレスを溜めない
赤ちゃんと一緒の気が抜けない生活をするのですから、産後はどうしてもストレスが溜まりがちです。
溜まったストレスを発散するために食に走るというのはよくあることですので、食べ過ぎ防止のためにも、ストレス管理は大切です。
更に、強いストレスはストレスホルモンを生み出し肥満を加速させてしまうので、産後は特に、上手に人に頼りながらストレスをためない工夫をしていきましょう。
まとめ
母乳育児は色々と辛いこともありますが、確かに痩せます。
それは、赤ちゃんに母乳をあげるという行為が、母親にとって大幅にカロリーを消費する行為だからです。
でも、たとえ母乳育児をしていても、思うように体重が減らないこともあります。
ポイント
・消費カロリーを上回るカロリーを摂取している
・思ったほど母乳が出ていない
・骨盤の歪みがひどく、痩せにくい体になっている
これらの理由から、母乳育児をしていれば必ず痩せるとも言い切れません。
また、赤ちゃんが母乳を飲む量が減っていけば、おのずと母乳で消費するカロリーも減っていきます。
それなのに、変わらず同じ食生活を送っていたら当然ながら太ってしまうので、赤ちゃんの成長に応じて自分が食べる量も調整していく必要があります。
食事面以外でも、産後、体型を戻したいなら、骨盤矯正をして骨盤の歪みを戻したり、適度な運動をして筋肉を落とさないようにしたり、ストレスを溜めないなどの工夫が必要です。