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子供の睡眠時間が短い?影響と原因、年齢ごとの対策を紹介!

寝る子は育つといいますが、なかなか寝てくれない子供に悩むママも多いでしょう。

赤ちゃんのときから小学生になるまで、

  • 睡眠時間が短い
  • なかなか寝てくれない
  • すぐ起きる

といった子供の眠りに関する悩みは尽きません。

この記事では、子供の睡眠時間が短いことの影響や原因、対策を紹介します。

また、子供の睡眠時間が短いと、気になるのは成長面ですよね。

成長に関する事例やポイントもお伝えするので、参考にしてみてください。

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うちの子だけじゃない?日本の子供は睡眠時間が世界一短い

日本人は世界的に見ても睡眠時間が短く、そして、大人だけでなく子供の睡眠時間も短いのです。

0~3歳未満の子供の睡眠時間を17カ国で比較したデータでは、欧米と比べるとアジアの方が就寝時間が遅く睡眠時間が短い傾向があります。

そのなかで、日本の平均睡眠時間は最も短い11.6時間した。

大人も子供も、夜更かしする夜型生活に慣れてしまっているのかもしれません。

出典:未就学児の睡眠指針|厚生労働省

子供は何時に寝る?理想の睡眠時間はどれくらい?

それでは、子供は何時に寝てどれくらい眠るのがベストなのでしょうか。

大人も子供も睡眠時間が短くなってしまいがちですので、まずは理想の睡眠時間を確認しましょう。

小学校高学年でも睡眠時間は10時間必要

厚生労働省によると、各年齢の睡眠時間は以下のとおりでした。

  • 新生児期:16~20時間
  • 乳児期(~6カ月):14~15時間
  • 乳児期(~11カ月):13~14時間
  • 乳幼児期(1~3歳):11~12時間
  • 幼児期(3~6歳):10~11時間
  • 学童期(6~12歳):8~11時間

新生児期は昼も夜も関係なしにずっと寝ていますが、少しずつ数時間まとめて眠れるようになります。

生後3カ月頃には1日のリズムが安定してきて、生後6カ月頃には6~8時間ほど連続して寝るようになるでしょう。

1歳を迎える頃には睡眠時間は夜がメインとなり、昼寝の時間も少しずつ短くなります。

5歳頃には昼寝がなくなり、深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠が大人と同じ90分サイクルになります。

出典:未就学児の睡眠指針|厚生労働省

夜19時~朝7時は寝る時間にする

子供は夜19時~朝7時を寝る時間にするのがおすすめです。

12時間睡眠が必要でなくなったら、朝7時に起こすことは変えずに就寝時間を遅くしていきましょう。

小学生の場合、夜は21時までに寝れば朝7時に起きても十分な睡眠時間を確保できます。

大切なのは、起床時間を極端に変えないことです。

7時に起きると決めたら、毎日できるだけ同じ時間に起こしましょう。

子供の睡眠時間が短いとどんな影響がある?

続いて、子供の睡眠時間が短いとどのような影響があるのか見ていきましょう。

子供にとっての睡眠は、脳と体、心が成長するのにとても大切なこと。

成長面で悪い影響が出る前に、子供の睡眠をしっかり整えてあげたいですね。

生活リズムが乱れて体の成長に悪影響

人間は、日中に活動して夜は眠るようにできており、生活リズムを整えるメラトニンというホルモンは夜間に分泌されます。

メラトニンの分泌量が多い子供の間に、昼間は活動して夜は眠るという生活リズムを整えましょう。

また、ノンレム睡眠中には身長を伸ばす成長ホルモンが分泌されます。

成長ホルモンは骨や筋肉といった体の成長や脳の発達に関わるため、睡眠不足が続くと分泌が減り、体力の低下や身長が伸びないといった影響が出ることも考えられます。

集中力が低下して学力に影響が出る

睡眠不足は、子供の学力面でも悪影響です。

厚生労働省の『健康づくりのための睡眠指針 2014』でも、就寝時間や起床時間が遅いことと学力の低さの関係性が指摘されています。

睡眠不足だと、体も脳も十分な休息が取れません。

その結果、やる気が出ず、勉強に集中できなくなります。

さらに、睡眠不足による記憶力の低下も、学力に影響を与える理由のひとつ。

人は、レム睡眠の間に記憶を整理して定着させます。

つまり、睡眠時間が短いと、記憶を整理する時間が十分でなく、昼に勉強した内容が身に付かないということです。

体と同様に、脳も使いっぱなしでは機能が低下してしまいます。

出典:健康づくりのための睡眠指針 2014|厚生労働省

イライラが続いて人格形成に問題も

睡眠不足による疲労感が、子供の人格形成に影響を及ぼすケースもあります。

子供の世話に明け暮れるママも、睡眠不足でイライラしてしまうことはないでしょうか。

睡眠不足でイライラするのは子供も同じです。

子供の場合、まだ感情のコントロールがうまくできません。

そのため、イライラしたまま周りの人に当たって関係を悪化させてしまうケースがあります。

また、文部科学省の調査によると、寝る時間が遅い小中学生ほど「自分のことが好き」と回答する割合が低いそうです。

その一方で、「なんでもないのにイライラすることがある」という回答の割合は高く、睡眠不足の悪影響が感じられます。

出典:睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果(概要)|文部科学省

子供の睡眠時間には親の生活が影響する

子供の睡眠時間が短いことには、親の生活習慣が大きく影響しています。

今は夫婦共働きが多く、子供を早い時間に寝かせるのが難しいのかもしれません。

終業時間に合わせると、買い物や夕食の時間が19時をまわってしまうこともあるでしょう。

また、遅くに帰ってきたパパと子供のコミュニケーションタイムが、睡眠不足の原因となることも。

パパと激しく遊んでテンションが上がると、子供の体は覚醒モードに入ってしまい、なかなか眠れません。

寝る前に親子でコミュニケーションを取るなら、体を動かす遊びではなく、絵本の読み聞かせや会話など、静かな時間を心掛けましょう。

また、ある程度の年齢になると、テレビやスマートフォンが子供の眠りを邪魔します。

寝る前のテレビやベッドに入ってからのスマートフォンは、生活リズムが乱れる原因となるため、できるだけ避けましょう。

子供の睡眠時間が短いことが気になる場合、まずは生活リズムを正すことが重要です。

その際、親が夜型の生活をしていると、子供も夜型になってしまいます。

夜に子供を寝かしつけるのではなく、子供と一緒に寝て朝早く起きるといった工夫をするのもおすすめです。

年齢別に対策!なかなか寝てくれないときにできること

子供をしっかり寝かせたいと思っても、そう思い通りにはいきませんよね。

子供の睡眠時間を改善したいときにどうしたらいいのか、年齢別の対策を紹介します。

赤ちゃん:寝る場所の環境をチェック

赤ちゃんの頃は、まだ生活リズムが出来上がっておらず昼夜の区別もありません。

赤ちゃんは眠たくなったら寝ますので、そこまで睡眠時間を気にしなくても大丈夫です。

授乳やミルク、おむつを済ませても泣き続けて眠らない場合は、暑すぎたり寒すぎたりしていないか確かめてみてください。

少しずつ生活リズムを整えるため、日中は明るい場所、夜は照明を落とした暗い部屋に移動させましょう。

1歳:夜間断乳を検討しよう

1歳になる頃には、夜にまとめて眠れるようになります。

昼間にしっかり活動して夜に眠るといった生活リズムを意識しましょう。

また、夜間授乳をしている場合は、断乳を検討することをおすすめします。

ミルクやおっぱいをやめるタイミングには個人差がありますが、睡眠を優先して夜間断乳をするのもひとつの方法です。

夜中のおっぱいやミルクの習慣がなくなれば、夜にまとめて寝るリズムが作りやすくなります。

おっぱいを欲しがって寝ない場合は、おっぱいの出ないパパが寝かしつけを担当してみましょう。

2歳:寝る前の行動を決めて習慣化

イヤイヤ期に入る2歳頃には、寝ることを嫌がる子供に苦労するでしょう。

テレビを消しておもちゃを片付ける、好きな絵本を選んで読むなど、寝る前の行動を決めると子供に寝る習慣を付けられます。

「電気を消したらねんねの時間」と決めるのもよいですね。

また、寝かしつけるのではなく、親も子供と一緒の時間に寝るのもおすすめです。

同じ時間にベッドに入って、子供が嫌がって起きても、そのまま寝たふりで見守ってみましょう。

3~5歳(未就学児):昼寝を減らして調整を

3歳頃になると、まだ寝たくないという子供の意思表示が増えてくるかもしれません。

夜なかなか眠らない場合は、少しずつ昼寝を減らして様子を見ましょう。

昼間の運動量が不足していて、夜になっても寝つけないケースもあります。

しかし、未就学児は、保育園や幼稚園に通っているなど、生活環境も人それぞれ違います。

そのため、昼寝や運動量の調整が難しく、子供が思い通りに寝てくれないこともあるでしょう。

そういったときも、眠りにつくための行動を習慣化し、眠くなくても同じ時間に電気を消すのがおすすめです。

また、隣で一緒に寝ている親の動きで目が覚めることもあるため、子供の一人寝デビューを検討してみるのもよいでしょう。

小学生:テレビやゲーム、スマートフォンに注意

小学生になるといろいろな楽しみができるため、ついつい夜更かしをしてしまうケースが増えてきます。

特に、寝る前のテレビやスマートフォンには注意しましょう。

明るいブルーライトを浴びていると、脳が刺激を受けて覚醒してしまい、なかなか寝つけません。

学校が始まる時間は決まっているため、夜更かしが続くとどうしても睡眠不足になってしまいます。

テレビは何時までと決め、寝る前はテレビを見せないようにして対策しましょう。

また、子供一人で寝ている場合は、布団の中にスマートフォンや携帯ゲーム機を持ち込んでいないかのチェックもおすすめです。

おやすみのあいさつの後、しばらくしてから様子を見に行ってみましょう。

睡眠時間だけじゃない!寝相や昼寝は睡眠の質に影響する?

子供にとって理想の睡眠時間はありますが、睡眠には個人差があるため気にしすぎなくても大丈夫です。

また、子供の睡眠時間が短いだけでなく、きちんと眠れているか気になることもありますよね。

子供の眠りについて気になるポイントを解説しますので、参考にしてみてください。

寝相が悪いのはちゃんと眠れている証拠

親子3人で川の字になって寝たはずなのに、目が覚めると「H」や「N」の形になっていたことはありませんか?

時に子供の寝相の悪さにびっくりしてしまいますが、実は寝相の悪さはよく眠れている証拠なのです。

人は浅い眠りと深い眠りを交互に繰り返しています。

眠りが切り替わるタイミングで体を動かすため、深い眠りの回数が多い子供は体がよく動きます。

加えて、子供はまだ上手に体をコントロールできません。

したがって、ベッドから落ちないように寝ながらバランスを取れる大人と違い、子供はベッドからそのまま落ちてしまうことがあります。

ベッドからの落下には気を付ける必要がありますが、寝相の悪さはよく眠れている証です。

そのため、寝相が悪いからといって、眠りが浅いのではないかと心配する必要はありません。

昼寝は15時には切り上げよう!しなくてもOK!

ある程度の生活リズムが出来上がってから5歳くらいまでの子供は、夜の数時間と昼寝が基本の睡眠時間です。

夜にまとめて寝ていても、日中は子供がずっと起きておくには長すぎるため、14時くらいになると子供は自然と眠たくなります。

お昼を食べてしばらくたった14時頃は、大人でも眠たくなる時間帯ですよね。

自然と眠たくなる13~15時ごろに昼寝させるようにしましょう。

しかし、夜の睡眠に影響が出ますので、昼寝は15時までにすることをおすすめします。

長すぎる昼寝は、夜眠れない原因となりますので避けましょう。

また、睡眠には個人差があるため、昼寝をしない子供もいます。

夜にしっかり眠れていて、睡眠が足りていない様子がなければ、無理に昼寝をさせる必要はありません。

それ寝言かも!夜泣きはしばらく様子を見よう

子供がようやく眠ったと思っても、夜中に突然泣き出してしまうことがあります。

まだしっかり言葉を話せない子供の場合、それは夜泣きではなく寝言かもしれません。

子供も大人と同様に、眠りの浅いレム睡眠時に寝言を言うことがあります。

ちゃんと眠れていないから寝言を言うわけではないため、心配はありません。

しかし、赤ちゃんが寝言を言うたびに心配してすぐ抱き上げると、かえって眠りのリズムが崩れてしまいます。

泣いているのか寝言なのかを見極めるためにも、夜中の泣き声にすぐ反応するのではなく、しばらく様子を見てみましょう。

自分を責めないで!子供の睡眠時間のために親ができること

睡眠が大切だとわかっていても、親の事情や子供の性格でうまく眠れないこともあります。

しかし、親が自分を責めたりイライラしたりするとかえって逆効果です。

子供の睡眠時間について親ができることや心構えをお伝えしますので、参考にしてみてください。

小さな子供は睡眠不足にならない

子供の睡眠時間が短いとさまざまな悪影響がありますが、それは長期的に見て習慣となった場合のこと。

今日1日の睡眠時間が短かったからといって、すぐに悪い影響が出るわけではないので安心してください。

小さな子供は眠くなったら我慢できずに眠るため、基本的には深刻な睡眠不足にはなりません。

ですから、たまたま寝ない日が続いたからといって、「子供をしっかり寝かせられない」と、あまり自分を責めないでくださいね。

しかし、保育園や幼稚園、小学校に通い始めると、活動時間が昼になるため、好きなときに眠るわけにはいきません。

それまでに正しい睡眠リズムを身に付けられるように、少しずつ生活を整えていきましょう。

体内時計は1〜2週間で変わる

子供の生活リズムを整えるためには、就寝時間ではなく、起きる時間を早くすることが有効です。

早寝早起きではなく、早起きから始めて早寝を目指しましょう。

ただし、子供は疲れたら自然と眠りますが、体が元気だとなかなか眠ってくれません。

その場合は、昼寝を減らしたり昼間にたっぷり運動させたりすることで、夜の睡眠を促しましょう。

遅い時間に寝ることが習慣となっていても、子供の場合は1〜2週間もすれば体内時計は朝方に変わります。

まずは1週間、早起きを続けてみましょう。

また、寝る時間はその時々の都合で変わりやすいため、食事の時間を一定にするのもおすすめです。

食事の支度という自分の行動をパターン化すると、子供の生活リズムも整えやすいでしょう。

親子の絆を大切にしよう

子供が眠ったと思ってその場を離れると、子供が泣き出してしまった経験はありませんか?

子供に安心して眠ってもらうためには、寝かしつける親がリラックスすることも大切です。時には、仕事や家事のスケジュールが思い通りにいかず、なかなか寝ない子供にイライラしてしまうかもしれません。

子供は親の気持ちに敏感です。

親のイライラが伝わって眠れなくなるケースもありますので、イライラしそうなときは子供をぎゅっと抱きしめてみましょう。

抱きしめることで、親は落ち着き、子供は安心感を得られます。

子供が安心してリラックスできれば、睡眠時間が長くなることも期待できるでしょう。

まとめ

子供の睡眠時間が短いと、体の成長や将来的な学力などに影響があります。

小学校高学年でも10時間の睡眠時間を必要とするため、子供は夜19時には寝かせるようにしたいですね。

しかし、子供の睡眠時間が短いのには親の生活習慣も影響しています。

そのため、早く寝かせることができても、根本的な解決ができていなければまたどこかで睡眠時間が短くなってしまいます。

まずは夜にしっかり眠れるように、生活リズムを整えましょう。

夜にしっかりと眠る前には、テレビやスマートフォンの扱いにも注意が必要です。

睡眠時間のことだけを考えるのではなく、眠りにつく時間や起きる時間、昼間の行動など、全体的な生活リズムを整えることを考えましょう。

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この記事の監修

森 瞳
NPO法人umi 代表理事
自分自身の妊活をきっかけに、世の中の妊娠に関する知識不足に気づき、妊娠、不妊、不妊治療に関する正しい知識を啓蒙するNPO法人umiを立ち上げる。
3年間の妊活の末に授かった2人の男の子の育児に奮闘する一方で、交流会や動画制作、本の出版を通じて、啓蒙活動を拡大中。

太田 恭子
管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、幼児食マイスター、ベビーフードインストラクター 東京女子大学卒業後、フリーアナウンサーとして活動。
「子供の好き嫌いをなくすのは、親の役目」と考えたことから、食育に関する資格を取得。
食育をテーマにした、各種セミナーなどを開催中。

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