幼児でもおこる可能性がある腰痛。
突然腰が痛いと言い出したら、
「もしかして成長痛かしら?」
と疑いたくなってしまいますよね。
実は、腰が痛い=成長痛以外の原因であることが多いそうです。
今回はそんな子供の腰痛に注目した記事にになります。
子供の腰痛が増えている?
腰痛と聞くと大人がなるものと思ってしまいますが、実は子供でも腰痛になる子が増えていることをご存知ですか?
腰痛だけではなく、頭痛や肩こりに悩まされるお子さんもいるそうです。
なかには整形外科に定期的に通っている子も。
小学生で腰が痛いと聞くと、成長痛ではないか?
そんな風に思ってしまい放置してしまいそうになりますが、実は成長痛で腰が痛くなる症状というのは、多くないそうです。
ではなぜ子供の腰痛が増えているのでしょうか?
それは近年ニュースでも取り上げられている、子供の生活習慣が原因と言われています。
その中でもとくに多いと言われる原因を4つ紹介します。
子供の腰痛を引き起こす4つの原因とは?
子供の腰痛は生活習慣に問題がある可能性が高いです。
普段の生活を見直すだけで防ぐことができるので、まずは原因を調べてみましょう。
とくに多いのは、
ポイント
こちらの4つと言われています。
重いランドセル
近年の教科書は大判サイズのものが多く、ランドセルに教科書や筆箱などの荷物を含めると総重量は5kg程にもなるそうです。
また「ラン活」と呼ばれるように、ブランドや高級な革製のランドセルを購入するお母様たちが増えていることから、ランドセルも軽さよりも重量感のある物が売れています。
そのため中身だけではなく、ランドセル自体が重くなっているのです。
そんな重いランドセルを、背中が隠れてしまうほどの小さい小学生が背負っていると、たしかに腰痛になってしまいますよね。
身体が硬い
身体が硬いと特定の筋肉に負担がかかってしまい、痛みの原因となります。
とくにハムストリングスと呼ばれる、太ももの裏側にある筋肉が硬いお子さんは、腰痛になりやすいと言われています。
まずはハムストリングスが硬いかどうかチェックしてみましょう。
ハムストリングス硬いかどうかのチェックは簡単です。
お子さんと一緒にお母様もチェックしてみてはいかがでしょうか。
身体が硬いと怪我をする機会も多くなるので、こちらのチェックで標準に満たない場合は毎日お風呂上がりにストレッチをおすすめします。
運動不足
公園でボール遊びができない、遊ぶ場所がそもそもない、遊具が撤去されているなど、今遊び場が減っていることが問題視されています。
そのため運動不足のお子さんが増えている傾向にあります。
体格では平均身長も昔に比べて伸びていますが、体力がなくすぐに疲れてしまうお子さんが増えています。
学校のグラウンドも昔のように自由に使用することができず、運動不足が原因で腰痛になるお子さんが多いのです。
スマホやゲームによる姿勢の悪化
スマートフォンやTVゲームをする場合、最初はお子さんの姿勢がよくても、段々と前屈みや後ろに寄っかかってだらけた姿勢を長時間続けていませんか。
悪い姿勢が癖になってしまうと、筋肉が緊張するなど身体のバランスが崩れてしまい、腰痛や肩こりになってしまいます。
実際に整体に通うほどの痛みが出てしまうお子さんもいるそうです。
なるべく悪い姿勢が続かないように、定期的な休憩やストレッチを間に挟むようにしましょう。
腰が痛いときの3つの対処法
先ほど紹介した4つのいずれかが腰痛の原因の場合、ストレッチや生活習慣、通学カバンの見直しなどから改善できる可能性があります。
そこで、早めに改善したい方必見!
腰が痛いときの3つの対処法をお伝えします。
通学カバンの見直し
小学生のお子さんであれば、ランドセルを使用していることが多いと思います。
しかし先ほども説明した通りランドセルはカバン自体が重く、荷物を含めると5kgの重さになることも。
腰痛で困っているお子さんが、ランドセルを使い続けるのは辛いのではないでしょうか。
ランドセルの使用は義務ではないため、軽いリュックサックなどに変更するのをおすすめします。
小学生くらいのお子さんだと、人と違う物を持つということに抵抗があるかもしれません。しかし、子供の頃の腰痛は一旦治ったとしても大人になって再発する可能性が高いのです。完治するまでなるべく使用しないようにしましょう。
姿勢の見直し
机に向き合う時間が長い小学生にとって、良い姿勢を保ち続けるというのはなかなか難しいですよね。
大人でも良い姿勢を続けるのは難しいと思います。
ですが、腰痛予防には良い姿勢が欠かせません。
良い姿勢とは、背骨が自然なS字カーブになっている状態のことです。
立った状態では、
こちらの3つを意識して立ちましょう。
また、座っているときも同じように「背骨の自然なS字カーブ」が大切です。
この3つを意識することで自然と良い姿勢を保つことができます。
小さいお子さんにとって、骨盤を立てる感覚は難しいと思います。
そんな場合には、こまめにお母様が確認するか、姿勢矯正の椅子を使って正しい姿勢を教えましょう。
ストレッチ
運動不足や体が硬いお子さんにはこちらのストレッチをおすすめします。
腰から下のストレッチは腰痛を改善する効果があるので、お風呂上がりの習慣にしましょう。
腰やお尻の筋肉を伸ばす
- 床に仰向けで寝る
- 片足を曲げ、膝を両手に抱える
- 胸の方向に引き寄せる
股関節を伸ばす
- 床に仰向けに寝る
- そのままの状態で片足だけを後ろに曲げる
※無理をすると身体を痛めるため、寝た状態でできない場合は身体を起こしてストレッチしましょう。
足裏全体の筋肉を伸ばすストレッチ
- 足を伸ばした状態で床に座る
- 両手がつま先に届くように状態を倒す
※身体を倒すときは、頭を足に付けるのではなく背中をまっすぐにした状態で倒れるイメージ
こんな症状が続いたら病院に相談!
今回お話した原因以外に心当たりがある場合は、病院で診察をおすすめします。
とくにスポーツをやっていて運動不足ではないお子さんの場合は「腰椎分離症」の可能性があります。
早期治療を行わないと、痛みや痺れが腰だけではなく下半身全体に広がってしまう可能性があります。
腰痛で来院したお子さんの半数が、この腰椎分離症と診断されている病院もあるそうです。
適度に運動をしていて、姿勢にも問題ないお子さんが腰の痛みを訴える場合は、整形外科を受診してみましょう。
まとめ
小学生で腰の痛みがでた場合、成長痛を疑いたくなりますが、腰の痛みが成長によるものは珍しいです。
ポイント
こちらが原因ではないか、お子さんをしっかりと観察してみましょう。
今は公園でもゲームをしているお子さんが多く、姿勢の悪さや運動不足になっている子がとても多いです。
お風呂上がりのストレッチ、姿勢の矯正など今日からできることを試してみてください。
もしスポーツをしているお子さんが腰の痛みを訴えた場合は、腰椎分離症の可能性もあることから、早めに整形外科を受診しましょう。